河嶋宏樹調教師の講習講話会が行われる
8月29日、浦河町西舎にあるJRA日高育成牧場事務所2階会議室において、河嶋宏樹調教師の講習講話会が行われた。
この講習講話会は公益財団法人軽種馬育成調教センター(草野広実理事長)が行う育成調教技術者養成研修の研修の一環。講習講話会には育成調教技術者養成研修第41期生や教官、職員、浮島理JRA日高育成牧場場長などが出席した。
講師を務めた河嶋調教師は1984年生まれ、兵庫県出身。2003年4月に育成調教技術者養成研修の第21期生として入講。研修修了後の2004年から新冠町美宇にあるノースヒルズマネジメント(現ノースヒルズ)に就労した。2008年1月に競馬学校厩務員過程に入学。2008年8月に栗東の中竹和也厩舎で厩務員となり、その後調教助手に転身した。昨年12月に6回目の受験でJRAの調教師試験に合格。育成調教技術者養成研修の修了生がJRAの調教師になるのは、2016年に免許を取得した青木孝文調教師、2020年に免許を取得した杉山佳明調教師、2022年に免許を取得した小栗実調教師に次いで4人目となる。
河嶋調教師は「研修中に思い出に残っていることは何ですか?」、「研修中に行っておいたほうが良いことは」、「牧場時代に一番つらかったことは何ですか?」、「いつごろから厩務員、または、調教師になるための準備をしたのですか?」、「厩務員になるために牧場時代、どのようなことを意識して働いていましたか?」、「調教師としてこれからどのようなことをしていきたいですか?」、「これからの競馬界に期待していること、自身で抱いている野望はありますか?」、「騎乗がうまくできないで落ち込むときがあります。河嶋調教師は何かうまくいかなかったとき、どのように気持ちを切り替えていきますか?」、「騎乗においてつねに100点の乗り方をするのは難しいとおもいますが、100点の騎乗を目指すにあたってはどのようなことを心がけていましたか?」、「JRA厩務員試験でどのようなことを聞かれるのですか?」など、事前に第41期生から寄せられた質問に真摯に答えた。
最後に河嶋調教師は「調教師になれたのはまわりの人や環境に恵まれたからです。みなさんもこれからいろいろな人と出会うとおもいます。その縁を大切にして競馬の道を歩んでいただけたら良いとおもいます。苦しいときは仲間や教官に相談してみる。また、馬の世界から離れたいとおもうくらい追い込まれたのなら、環境を変えてみることも一つの手段かとおもいます。いろいろな選択肢をもって、健康で長く馬に携わっていってもらえればとおもいます」と激励した。
第41期生は「本日はお忙しいなか貴重な時間を割いていただきありがとうございました。これからの研修生活で今日学んだことをを生かしていきます」と感謝した。