馬産地ニュース

新ひだか町博物館で企画展「OBLIVION(オブリビオン)~忘却の地方競馬展~」始まる

  • 2023年09月08日
  • 新ひだか町博物館で始まった企画展
    新ひだか町博物館で始まった企画展
  • いまとなっては貴重な記念品が所狭しと展示されている
    いまとなっては貴重な記念品が所狭しと展示されている
  • 企画展は9月18日まで開催されている
    企画展は9月18日まで開催されている

 8月19日、新ひだか町山手町にある新ひだか町博物館において、令和5年度新ひだか町博物館企画展「OBLIVION(オブリビオン)~忘却の地方競馬展~」が始まった。期間は9月18日まで(月曜日、祝日の翌日、資料整理日は休館)。入場無料。時間は10時から18時まで。

 この企画展は、日高地方の主要産業のひとつである馬産への興味関心を深める目的として、新ひだか町教育委員会(主管:教育部文化振興課)が主催。「忘却の地方競馬展」実行委員会が協力した。

 企画展では、昭和40年代以降に廃止された地方競馬の競馬場に関連する優勝レイ、勝負服、記念品などを展示。1935年から2003年まで開催されていた山形県上山市の上山競馬場、1928年から2002年まで続いた新潟県三条市の三条競馬場、1933年から2006年まで開催された栃木県宇都宮市の宇都宮競馬場、1930年に始まり2003年に幕を閉じた栃木県足利市の足利競馬場、1924年に始まり2004年に廃止された群馬県高崎市の高崎競馬場、1947年から2002年まで続いた島根県益田市の益田競馬場、1929年から1974年まで開催された大阪府岸和田市の春木競馬場、1949年に始まり2013年に廃止された広島県福山市の福山競馬場などの、歴史やコース形態、競馬場の特徴、競馬場跡地などが紹介されている。

 また、中央競馬から上山競馬場に移籍してから大活躍したインタータイムリーの上山城大賞典優勝レイや口取り綱飾箱、三条記念連覇のほか交流競走でも活躍したグレートコマンダーの三条記念優勝レイ、さくらんぼ記念(G3)のほか、とちぎ大賞典4連覇、八汐賞3連覇、宇都宮記念3勝など62戦43勝という偉大な成績を残し「栃木の怪物」と称されたブライアンズロマンの引退式着用ゼッケン、ビユーロクラテツクの織姫賞優勝レイ、春木競馬場の貴重な風景をバックにしたヤマセキングのアラブ系A級優勝記念写真、ファン目線で春木競馬場の様子を知ることができるヤヒコイチの開催執務委員長賞優勝記念写真、福山競馬場で数々の記録をつくったローゼンホーマの全日本アラブ大賞典優勝記念額、引退式記事、記念テレホンカード、競馬新聞、益田競馬場が誇るニホンカイユーノスの西日本アラブダービー優勝レイなどを展示。ほかにも高崎けいばや春木けいばの開催告知ポスター、アラブ系競走馬、地方競馬の歴史、アングロアラブの名種牡馬として多くの活躍馬を送り出したバラツケーの立ち写真などが飾られている。

 開催にあたり主催者サイドは「廃止された競馬場とそこで活躍した人馬に焦点を当てた企画展です。時間の経過とともに記憶が薄れていくのは仕方のないことかもしれませんが、ご来場のみなさまには、いつまでも忘れないでほしい、決して忘れたくないという馬好き、競馬好きの思いを、この展示からくみ取っていただけたら幸甚です」と記している。