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セレクトセール当歳が開催される

  • 2023年08月09日
  • 当歳セッション最高価格「コンヴィクションⅡの2023」
    当歳セッション最高価格「コンヴィクションⅡの2023」
  • コントレイル産駒「コンヴィクションⅡの2023」
    コントレイル産駒「コンヴィクションⅡの2023」
  • 当歳セッション高額2位「ファディラーの2023」
    当歳セッション高額2位「ファディラーの2023」
  • キタサンブラック産駒「ファディラーの2023」
    キタサンブラック産駒「ファディラーの2023」
  • 当歳セッション牝馬最高価格「シーズアタイガーの2023」
    当歳セッション牝馬最高価格「シーズアタイガーの2023」
  • コントレイル産駒「シーズアタイガーの2023」
    コントレイル産駒「シーズアタイガーの2023」

 7月11日、一般社団法人日本競走馬協会は苫小牧市のノーザンホースパークにおいてセレクトセール当歳セッションを開催した。

 驚異的な数字を記録した1歳セッションより早い午前9時30分から始まったせりは活況を呈した。

 231頭の上場頭数に対して、売却頭数は219頭(牡129、牝90)。94.8%の売却率は前年を0.5Pt下回ってしまったものの総売上額16,258,000,000円、平均価格74,237,442円、中間価格45,100,000円は、いずれもレコード更新となった。

 最高価格は上場番号360番「コンヴィクションⅡの2023」(牡、父コントレイル、母の父シティバンカー、販売申込者:ノーザンファーム)で572,000,000円。不敗のまま三冠を制したコントレイルの初年度産駒で、母は南米アルゼンチンのG1優勝馬。5,000万円からスタートしたせりは会場のあちらこちらから声がかかり1億円を超え、2億円を超えてもなおヒートアップ。5分近い競り合いを制したのは(株)ノースヒルズだった。落札後、前田幸治代表は「思った以上の価格になったが、素晴らしい馬だったので引くに引けない状況になってしまった。(コントレイルの手綱を取った)福永祐一調教師への開業祝いです」と満足そうにせりを振り返った。

 高額2位は上場番号301番「ファディラーの2023」(牡、父キタサンブラック、母の父モンズーン、販売申込者:(有)ノーザンレーシング)。英国産の母は2勝馬だが叔父にドイツのG1バイエルン大賞典(G1)優勝馬ザイスモス、叔母にG1ドイツオークス(G1)2着ソベラニアがいる血統。インターホースによって418,000,000円で落札されている。

 また牝馬では上場番号387番「シーズアタイガーの2023」(めす、父コントレイル、母の父テイルオブザキャット、販売申込者:(有)ノーザンレーシング)の308,000,000円。母は米国2歳牝馬チャンピオンで、半兄にダノンザタイガーがいる血統。藤田晋氏によって落札されている。

 種牡馬別では上場20頭のコントレイルが総額2,829,200,000円でトップ。エピファネイアが12頭の売却で2,193,400,000円、キタサンブラックは売却15頭で2,088,900,000円という結果になった。

 セール終了後、市場主催者の吉田照哉会長代行は「新しいオーナーに多く来場いただき、2日間の総売上額が309億5,950万円というのは驚きに近い。競馬場に賑わいが戻り、馬主として自分の馬を走らせてみたいという日本人の競馬に対する思いが表現されたようなせりになったと思う。オーナーが自由に買った馬であっても、良い馬であれば厩舎が受け入れてくれて、自由に競馬を楽しめるという雰囲気ができたのも大きいと思う」と振り返り、高い評価を受けたコントレイルの産駒については「大きな馬ではないが、しっかりした馬が多いという印象を受けた」とコメントしている。
(注:せりにおける価格はすべて消費税込みで記載しています)