セレクトセール1歳が開催される
7月10日、一般社団法人日本競走馬協会は苫小牧市のノーザンホースパークにおいてセレクトセール1歳セッションを開催した。
セール開催に先立って行われたのはセール出身馬がG1(Jpn1)競走に勝った場合、そのオーナーに対して贈られる金メダル授与式。会場内での授与式は4年ぶりとなったが、金子真人HD(ノットゥルノ=ジャパンダートダービー(Jpn1))廣崎利洋HD(アスクビクターモア=菊花賞(G1))ラ・メール(ヴァレーデラルナ=JBCレディスクラシック(Jpn1))河合純二氏(ジュンライトボルト=チャンピオンズカップ(G1))浅沼廣幸氏(デルマソトガケ=全日本2歳優駿(Jpn1))スリーエイチレーシング(ドゥラエレーデ=ホープフルS(G1))了徳寺健二HD(ウシュバテソーロ=ドバイワールドC(G1)ほか)三木正浩氏(ジャスティンパレス=天皇賞(春)(G1))に対して同協会の吉田照哉会長代行から金メダルが手渡された。
セレモニーに引き続き、午前10時から始まったせりはスタートからエンジン全開。最初の上場馬が231,000,000円で落札されたのをきっかけに4頭連続で1億円以上で取引されるなど高額取引が相次ぎ、終わってみれば222頭の上場で216頭(牡126,牝90)を売却。売却率97.3%。総売上額14,701,500,000円、平均価格68,062,500円、中間価格49,500,000円といったマーケットの主要指標はいずれも過去最高を記録した。
最高価格は2頭が341,000,000円で並んだ。
1頭は上場番号4番「インクルードベティの2022」(牡、父キタサンブラック、母の父インクルード、販売申込者:(有)ノーザンレーシング)。母はかつて米国牝馬三冠競走の1つに組み入れられていたマザーグースS(G1)優勝馬で、CCAオークス(G1)3着馬。激しいビッド合戦を制したのは(株)ダノックスだった。
もう1頭は上場番号20番の「パレスルーマーの2022」(牡、父シルバーステート、母の父ロイヤルアンセム、販売申込者:(有)ノーザンレーシング)。半兄2頭が米(パレスマリス)、日(ジャスティンパレス)のG1競走優勝馬という良血馬でこちらはTNレーシングによって落札されている。
なお、牝馬の最高価格は上場番号94番「ドナブリーニの2022」(めす、父ドゥラメンテ、母の父ベルトリーニ、販売申込者:(有)ノーザンレーシング)。日本の三冠牝馬で年度代表馬ジェンティルドンナの半妹という血統。TNレーシングによって231,000,000円で落札されている。
セール終了後、市場長代理で日本競走馬協会理事の吉田勝己氏は「去年も、一昨年もすごい数字だったので、その数字をキープできればよいと思っていたが今年もすごい数字になった。すべての価格帯でせりになっていたのが印象的だが、その要因は上場された馬が素晴らしい馬ばかりだったということ。理想的なせりだったと思う。感謝したい」と総括した。
(注:せりにおける価格はすべて消費税込みで記載しています)