馬産地ニュース

札幌競馬場で尾形藤吉“大尾形”の系譜 特別展

  • 2023年07月28日
  • 札幌競馬場で始まった尾形藤吉“大尾形”の系譜 特別展
    札幌競馬場で始まった尾形藤吉“大尾形”の系譜 特別展
  • 尾形藤吉氏が育てた名馬を紹介
    尾形藤吉氏が育てた名馬を紹介
  • ハクチカラとクリフジの勝負服も展示
    ハクチカラとクリフジの勝負服も展示

 7月22日、JRA北海道シリーズが開幕した札幌市中央区にある札幌競馬場において、尾形藤吉“大尾形”の系譜 特別展が始まった。期間は9月3日まで。

 この特別展は、昨年10月から本年2月まで、JRA東京競馬場内のJRA競馬博物館にて開催されていた特別展の一部を紹介するもの。開催に際しては尾形会が協力した。

 尾形藤吉氏は1892年3月2日、北海道有珠郡伊達町(現伊達市)で誕生。1908年に目黒競馬場で騎手デビューし、ホクエンで初騎乗初勝利をあげた。1911年に騎手兼調教師となり、1916年に独立して自分の厩舎を開業。調教師としてJRA通算勝利数1,670勝(1954年9月以降)、日本ダービー最多勝となる8勝、クラシック競走最多勝となる26勝、重賞最多勝となる128勝(1954年以降、JRA前を加えると189勝)、85歳2か月28日という最年長クラシック競走制覇、クラシック競走通算出走頭数198頭、28年連続重賞制覇、年間最多勝記録となる121勝など数々の記録を打ち立てた。

 また、尾形氏は後世の日本競馬を支える多くの人材養成にも尽力。直弟子の松山吉三郎氏、保田隆芳氏、野平祐二氏に加え、孫弟子の伊藤雄二氏、松山康久氏、藤沢和雄氏と一門には6人の顕彰者がいる。現役として唯一1,000勝を達成している国枝栄調教師、日本ダービー(G1)3勝の友道康夫調教師、競馬界のレジェンド武豊騎手、史上最年少で関東リーディングになった横山武史騎手なども同じ系譜で、「尾形一門」と呼ばれる門下生は250人以上にのぼるという。

 特別展の会場はスタンド1階140号投票所付近。会場では、尾形氏の調教師としての記録、尾形氏の生涯、尾形藤吉一門の系譜、尾形藤吉の主な門下生、クリフジ、ハクチカラ、コレヒデ、ワイルドモア、グレートヨルカ、メイズイ、ラッキールーラ、フレーモア、トクマサ、アステリモア、テツモン、タイレイ、エステイツ、ロックステーツ、クリノハナ、クリペロ、ハタカゼ、ヤマイワイ、ヤシマドオター、カンセイ、ハクリョウ、ミッドファーム、シャダイターキンなど、尾形氏が育てた名馬をパネルで展示し、競馬ひとすじの道をまい進した尾形氏の偉大なる足跡とわが国の競馬界に残した輝かしい功績を紹介している。