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令和5年度装蹄師認定講習会の北海道研修が行われる

  • 2023年07月27日
  • 社台スタリオンステーションでの種牡馬見学
    社台スタリオンステーションでの種牡馬見学
  • 種牡馬の肢勢や歩様を注意深く観察した
    種牡馬の肢勢や歩様を注意深く観察した
  • 装蹄師を目指す第29期生16人
    装蹄師を目指す第29期生16人

 7月16日から7月22日まで6泊7日の日程で、栃木県宇都宮市にある公益社団法人日本装削蹄協会装蹄教育センターは、令和5年度装蹄師認定講習会の北海道研修を実施した。

 研修に参加したのは、北海道、青森県、福島県、静岡県、岐阜県、長野県、大阪府、兵庫県、愛媛県、広島県、福岡県、ベトナム出身の18歳から36歳までの第29期生16人。16人は美浦トレセン内の装蹄所や笠松競馬場の装蹄所、乗馬の装蹄所、ばんえい競馬に内定している者や生産地関係、乗馬関係、競走馬関係、大手牧場への就職を希望している者がいるという。

 第29期生は16日に羽田空港からとかち帯広空港へ移動。1日目は十勝帯広競馬場で競馬場の施設やばんえい競馬を見学した。

 浦河町へ移動した2日目は、ヒダカファームや大北牧場で装削蹄実習。日高地区で開業する北海道日高装蹄師会の会員が講師となり、繁殖牝馬などを相手に技術を磨いた。

 3日目は終日、浦河町西舎にあるJRA日高育成牧場で研修。場内の施設を見学したほか、装蹄師や獣医師による実技指導や講義を受講した。

 4日目は新ひだか町三石東蓬莱にある北海道農業共済組合家畜高度医療センターの施設見学や獣医師による講義を受講。午後からは新ひだか町静内田原にある日本軽種馬協会静内種馬場の施設やデクラレーションオブウォー、アニマルキングダム、ミスチヴィアスアレックスといった繋養種牡馬を見学し、その後、静内豊畑にある静内フジカワ牧場で北海道日高装蹄師会会員の指導のもと実習に励んだ。

 5日目は新冠町美宇にあるノースヒルズや日高町清畠にあるノースヒルズ清畠を訪問し、施設や繁殖牝馬、当歳馬などを見学。午後からは新ひだか町静内神森にある日高軽種馬農業協同組合静内支所へ移動し、北海道市場の施設を見学し、競走馬のせりについてのシステムを学んだ。さらに夕方には安平町早来源武にある社台スタリオンステーションへ移動。新種牡馬のホットロッドチャーリー、サリオス、2歳新種牡馬のスワーヴリチャード、ニューイヤーズデイ、ブリックスアンドモルタル、レイデオロのほか、イスラボニータ、エピファネイア、オルフェーヴル、キズナ、キタサンブラック、コントレイル、クリソベリル、サトノクラウン、サートゥルナーリア、ダノンキングリー、ドレフォン、ナダル、ポエティックフレア、マインドユアビスケッツ、ミッキーアイル、ルヴァンスレーヴ、ルーラーシップ、ロードカナロアといった、超一流種牡馬のコンフォメーションや歩様、肢勢、蹄形、産駒の特徴などについて知見を広めた。

 6日目は千歳市東丘にある社台ファーム、安平町早来源武にあるノーザンファーム、苫小牧市美沢にあるノーザンファーム空港で実習。16人のなかには社台ファームとノーザンファームでインターンに入る研修生もいた。

 公益社団法人日本装削蹄協会装蹄教育センターは、競走馬や乗用馬などの軽種馬の脚もとを専門的にケアする装蹄師を養成する国内唯一の教育機関。装蹄師認定講習会は公益社団法人日本装削蹄協会が付与する2級認定装蹄師資格の取得を目指す者を対象としたもので、装蹄師になる上で必要な幅広い分野の知識や技術を基礎から学ぶことができる。

 来年4月に開講する令和6年度装蹄師認定講習会第30期生は出願受付中。受講願書の請求、問い合わせは公益社団法人日本装削蹄協会装蹄教育センター(〒320-0851 栃木県宇都宮市鶴田町1829-2 tel:028-648-0007 http://sosakutei.jrao.ne.jp/ まで。)