6月24日、第3回東京競馬第7日目第5競走の2歳新馬戦において、三浦皇成騎手が騎乗したヴェロキラプトルが逃げ切り勝ちを収め、スワーヴリチャード産駒がJRA初勝利を成し遂げた。2歳新種牡馬の産駒のJRA初勝利は、ブリックスアンドモルタルに次いで2頭目になる。

 記念すべきJRA初勝利を達成したスワーヴリチャードは、父がハーツクライ、母がピラミマ、母の父がアンブライドルズソングという栗毛の9歳。安平町早来源武にあるノーザンファームの生産で、2014年のセレクトセール当歳において、167,400,000円(税込)で売却された市場取引馬になる。

 現役時代のスワーヴリチャードは、(株)NICKSの所有馬で、栗東の庄野靖志厩舎が管理し19戦6勝2着3回3着4回。3歳時に共同通信杯(G3)で重賞初制覇を遂げた。日本ダービー(G1)はレイデオロの2着に惜敗。古馬相手のアルゼンチン共和国杯(G2)で2つ目の重賞タイトルを手にした。古馬になり金鯱賞(G2)に勝利。続く大阪杯(G1)でペルシアンナイトやアルアインを封じて悲願のG1初制覇を成し遂げた。5歳時にはジャパンC(G1)を制した。

 現役引退後の2020年に安平町早来源武にある社台スタリオンステーションで種牡馬入り。初年度は123頭に種付けし、初年度産駒は82頭が血統登録されている。

 ヴェロキラプトルでJRA初勝利をあげた後は、25日の第3回東京競馬第8日目第1競走でコラソンビートが、7月8日の第2回函館競馬第3日目第1競走でセントキルダが、9日の第2回函館競馬第4日目第5競走の2歳新馬戦でレガレイラが、23日の第2回福島競馬第8日目第3競走でクラークテソーロが立て続けに勝利。JRAファーストシーズンサイアーランキングは、ブリックスアンドモルタルを抑えトップに立つ。

 社台スタリオンステーション事務局は｢ハーツクライ産駒ですが2歳戦から走れて結果を出すというのは、良い宣伝になります。スピードも豊かですしレースセンスも素晴らしいものがあります。この調子で年末まで活躍してほしいですね｣と話した。