八戸市場が開催される
青森県軽種馬生産農業協同組合主催の「八戸“心”市場」が7月4日、県内八戸家畜市場で開催された。
県内外で生産されたサラブレッド1歳42頭(牡19頭、牝23頭)が上場され、うち25頭(牡10頭、牝15頭)を売却。売却率59.5%は前年比5.2pt増だったものの、上場頭数4頭減が響いて総売上は前年比704万円減少の9,130万円(いずれも税込)だった。
最高価格は、新ひだか町のタイヘイ牧場生産「ショウリダバンザイ2022」。父は2019年スプリンターズS(G1)など重賞5勝を挙げ、この1歳世代が初年度産駒となるタワーオブロンドンで、母は浦和桜花賞、道営記念など地方重賞7勝含む10勝を挙げた活躍牝馬。350万円からスタートしたせりは10万円単位でテンポよくせり上がり500万円を突破。途中から20万円、30万円単位となった争奪戦は1,000万円を超えても勢いは衰えず、結果的には神奈川県馬主協会 KAJIMOTOホールディングス(株)が13,750,000円(1,250万円=税抜き)で落札した。
高額2位は、牡馬の最高価格となった「テネシーワルツ2022」(牡、父ミッキーアイル)。ショウリダバンザイ2022と同じ新ひだか町タイヘイ牧場の生産馬で、半姉ディキシークイーンはJRAで2勝を挙げている。こちらは11,550,00円(1,050万円=税抜き)で新冠町のビッグレッドファームが落札している。
これに続いたのはJRA日本中央競馬会が購入した「ローマンクィーン2022」(牡、父シュヴァルグラン)の7,700,000円(700万円=税抜)。こちらもタイヘイ牧場の生産馬で、6月18日のメイクデビュー阪神において2着となったダイメイイチョウの全弟。全兄に続いてJRA育成馬として来年のブリーズアップセールを目指すことになった。
JRA日本中央競馬会は、これを含め2頭を9,900,000円で落札。「今回は青森県産含む2頭を購入できた。満足している」と述べ、山内正孝市場長は市場終了後のインタビューで、「今年は天気にも恵まれ、活気ある市場が開催できたと思う。目標としていた上場頭数50頭に届かなかったことが売り上げの減少につながってしまったが、売却率は前年を上回ることができたなど、個々の馬に対する評価は満足いくものではないか。来年こそは50頭のラインナップを達成し、たくさんの購買者にアピールできるようにしたい」と意気込みを語った。