馬産地ニュース

アロースタッドにファストフォースがスタッドイン

  • 2023年06月19日
  • スタッドインしたファストフォース
    スタッドインしたファストフォース
  • 元気な姿でアロースタッドに到着した
    元気な姿でアロースタッドに到着した
  • 2023年の高松宮記念(G1)でG1初制覇を果たした
    2023年の高松宮記念(G1)でG1初制覇を果たした

 6月16日午前7時頃、新ひだか町静内田原にあるアロースタッドに、来年度から種牡馬として供用を開始するファストフォースがスタッドインした。

 スタッドインにはアロースタッドの松木優場長をはじめとしたスタッフ、事務局(株)ジェイエスの役員や職員が出迎え、新種牡馬へ期待のまなざしを向けた。

 ファストフォースは牡7歳の黒鹿毛。父はロードカナロア、母はラッシュライフ、母の父はサクラバクシンオーという血統で、浦河町西舎にある三嶋牧場の生産馬になる。半兄は2016年の新潟記念(G3)などを制覇したアデイインザライフ、母の半弟には2012年の阪神スプリングジャンプ(JG2)などを制覇したバアゼルリバー、一族には2008年のエリザベス女王杯(G1)などを制覇したリトルアマポーラ、2014年の七夕賞(G3)などを制覇したメイショウナルト、2016年の北海道2歳優駿(Jpn3)などを制覇したエピカリス、1989年の最優秀4歳以上牝馬のルイジアナピット、1989年の新潟3歳S(G3)などを制覇したダイカツリュウセイ、2005年の京都牝馬S(G3)などを制覇したアズマサンダース、1996年の北九州記念(G3)などを制覇したマジックキスらがいる。

 ファストフォースは安原浩司氏の所有馬、栗東の西村真幸厩舎、ホッカイドウ競馬の田中淳司厩舎の管理馬として競走生活を送り、通算成績は29戦7勝。2019年6月にJRAでデビューし6戦未勝利でホッカイドウ競馬へ移籍。ホッカイドウ競馬で4戦3勝の成績を収めJRAへ再転入した。

 再転入から5戦目となった2021年のCBC賞(G3)を1分06秒0の日本レコードで逃げ切って重賞初制覇。今年の高松宮記念(G1)でナムラクレア以下を退けG1初制覇を成し遂げた。結果的にこの一戦がラストランとなり、6月8日付けでJRAの競走馬登録を抹消。種牡馬入りが決まった。

 ファストフォースのスタッドインに際しては、有志による高額シンジケートを結成。ロードカナロアの後継種牡馬に対する期待は大きく、即日満口になったという。

 来年度の種付料は未定。シンジケート関係者は「生まれたときから素晴らしい馬体をしており、重賞を勝つ器と期待しておりました。サンデーサイレンスの血が入っていないというのは配合の面でも選択肢の幅が広がります。短距離で実績をあげましたが、ホッカイドウ競馬では1700mのレースを勝っています。伸びのある馬体、母の父はキタサンブラックと同じサクラバクシンオーです。芝でもダートでも勝っています。産駒は芝、ダート、短距離から中距離と二刀流、三刀流での活躍を期待したいですね」と話した。