馬産地ニュース

優駿の塔がリニューアルオープン

  • 2023年06月08日
  • リニューアルオープンした優駿の塔
    リニューアルオープンした優駿の塔
  • 入口で出迎えるウマ娘ナリタブライアン等身大パネル
    入口で出迎えるウマ娘ナリタブライアン等身大パネル
  • 馬産地としての新冠町の歴史を紹介したパネル
    馬産地としての新冠町の歴史を紹介したパネル

 5月30日、新冠町中央町の新冠町レ・コード館にある優駿の塔がリニューアルオープンした。

 1970年代に日本中に第一次競馬ブームを巻き起こした、名馬ハイセイコーの銅像が目印の新冠町レ・コード館は、20世紀の文化遺産であるレコードで町おこしをしようというレコード愛好家の発案で1997年6月にオープン。100万枚以上のレコードを収蔵する博物館として知られる。

 その建物の中央にある優駿の塔は新冠町のランドマーク。高さは36メートルで、このタワーの25メートルの位置にある展望室は360度のパノラマが広がり、はてしなく続く太平洋や四季折々の表情を見せる日高山脈、サラブレッドが草を育む牧場、新冠町市街地が一望できる観光スポットとして町民や観光客に親しまれている。

 リニューアルした優駿の塔は、景色を楽しめるだけでなく、競走馬の資料館的スポットに変身。1階から展望室に通じるエレベーターには、壁面にサラブレッドの装飾が施してある。展望室入口ではウマ娘ナリタブライアンの等身大パネルが出迎え。昨年、新冠町内で配布した新冠メモリアルカード全種類をプリントしたタペストリーも展示した。入り口横のフォトスポットでは、ほぼ実物大となる2020年の無敗のクラシック三冠馬コントレイルの弾幕を配置。口取り風写真が撮影できるようになっている。

 また、シャドーロールの怪物という愛称で多くのファンに愛された、史上5頭目のクラシック三冠馬ナリタブライアンのメモリアルコーナーも設置。第61回日本ダービー(G1)の馬服、口取り写真、第54回皐月賞(G1)の馬服、口取り写真など、ナリタブライアンの貴重な記念品も展示された。

 さらに窓上のパネルでは、新冠町にあった明治時代の御料牧場、第二次世界大戦時に軍馬補充目的や軍馬の品種改良のために輸入されたサラブレッドの様子、戦後に農耕馬から軽種馬牧場への変換を図った背景、ハイセイコーによる競馬ブームなどを経て新冠町が日本有数の馬産地へと発展を遂げたことなど、サラブレッドの故郷としての新冠町を紹介。カラテ、ウインマーベル、ノースブリッジ、ウインマイティーといった2022年に重賞を勝った新冠町産馬も窓上のパネルで展示されている。

 優駿の塔は入場無料。営業時間は10時30分から16時30分。休業日は月曜日(祝日の場合は翌日)、祝日の翌日、年末年始となっている。