馬産地ニュース

千葉サラブレッドセールが開催される

  • 2023年05月15日
  • 最高価格のダンサーデスティネイションの21
    最高価格のダンサーデスティネイションの21
  • 高額2位サラーシスの21
    高額2位サラーシスの21
  • 牝馬最高価格「シーサイドロマンスの21」
    牝馬最高価格「シーサイドロマンスの21」
  • 最速タイムを記録したラストメッセージ2021
    最速タイムを記録したラストメッセージ2021
  • 挨拶する吉田組合長(右)
    挨拶する吉田組合長(右)

 「千葉サラブレッドセール」(主催・千葉県両総馬匹農業協同組合)が5月12日、4年ぶりに千葉県の船橋競馬場で行われ、この日のためにトレーニングを積まれた2歳馬58頭がせりにかけられ、55頭(牡31頭、牝24頭)が売却された。売却総額は1,439,570,000円(税込み、以下同)で、オンラインのオークション形式で行われた前年(893,420,000円)を大きく上回った。

 最高価格は同競馬場のダートコースを使って行われた公開調教において最後1ハロンを12秒3で駆け抜けた「ダンサーデスティネイションの21」(牡、父ロードカナロア)の110,000,000円。発表された馬体重は484kgのロードカナロア産駒。母はイタリアの1000ギニー(G3)優勝馬で、現2勝クラスのサトノペルセウスの半弟にあたる血統。林田祥来氏が激しい競り合いを制している。

 高額2位はハーツクライが遺した35頭のラストクロップのうち1頭となる「サラーシスの21」(牡)で、103,400,000円。母は米国重賞5勝の活躍牝馬。公開調教では2ハロン合計26秒7、最後1ハロン12秒4をマークし、(株)キーファーズによって落札されている。

 牝馬の最高価格は、全体の3位となる「シーサイドロマンスの21」(父ドレフォン)。公開調教の最後1ハロンは12秒1。おばにフラワーカップ(G3)2着のシーズララバイがいる血統で一族にはエリザベス女王杯(G1)優勝馬クイーンズリングの名前も見える血統馬。栗本博晴氏が60,500,000円で落札している。

 なお、公開調教における1番時計は2ハロン合計24秒0、最後1ハロン11秒3をマークした「ラストメッセージ2021」(牡、父サトノアラジン)。12,100,000円で、星加浩一氏によって落札されている。

 セール終了後、吉田組合長は「船橋競馬場では久しぶりの開催になりますので、心配した部分もありましたが、オンラインで参加していただいた方も含め、多くの方にご参加いただき感謝申し上げます。オメガパフュームやアスクワイルドモア、ベラジオオペラなど取引馬の活躍も追い風になったと思いますが、みんなが一生懸命にやった結果だと思います」と笑顔で充実の1日を振り返った。

 なお、購買登録者数はオークション形式で行われた昨年比で144人増の368人(オンラインビッドの購買登録者数92人含む)。オンラインビッドの参加者は41人で、30頭のせりに参加。うち10頭がオンラインで落札されている。吉田組合長は「競馬場の雰囲気も素晴らしいが、これからの時代にオンラインは不可欠なもの。主催者としてありがたかった」と総括した。