ホッカイドウ競馬で阿岸潤一朗騎手が初騎乗初勝利
4月19日、日高町富川駒丘にある門別競馬場で開幕した、ホッカイドウ競馬グランシャリオナイター令和5年度第1回門別競馬1日目の第1競走において、ロザシアニンに騎乗しデビューした阿岸潤一朗騎手(佐々木国明厩舎)が1着となり初騎乗初勝利を記録した。
サラブレッド系3歳以上C4-3の9頭が出走した1,000mのレースでは、好スタートを切ったロザシアニンが好位追走。4コーナーで先頭に立つと、阿岸騎手の懸命な手綱さばきで後続を突き放しにかかり、最後は2着以下に4馬身差をつけゴール。ゴールの瞬間、スタンドから大きな拍手がわき起こった。ホッカイドウ競馬でデビューした騎手が初騎乗初勝利を記録するのは、2013年の井上幹太騎手以来の快挙だった。
初勝利は石狩市から応援に駆け付けた家族の前で達成。記念すべき口取り写真には家族も参加し、感無量の様子だった。
阿岸騎手に初勝利をプレゼントしたロザシアニンは、父がグランプリボス、母がマレンカヤ、母の父がファンタスティックライトという牝4歳の栗毛。加藤徹氏の所有馬、齊藤正弘厩舎の管理馬、新冠町にある大狩部牧場の生産になる。
阿岸騎手は続く第2競走でも、所属厩舎のコリュウカゲミツに騎乗し優勝。騎乗機会2連勝という華々しいデビューを飾った。
一気に2勝を記録した阿岸騎手は「デビュー戦は緊張しててよく覚えてないんですけども、馬に助けられました。自分のフォームでちゃんと追えなかったので、もっとしっかり練習していきたいです。2レースは自厩舎の馬だったんですけれども、日ごろから調教師の先生やスタッフさんが、しっかりと馬の管理をしてくださった結果だったので、本当に感謝しています。これからも精いっぱい全力で頑張りますので、応援お願いします」と話した。
新人ばなれの騎乗を見守っていた師匠である佐々木調教師は、自厩舎の勝利について「もともと走る馬でしたので、馬が勝手に走ってくれました。まだまだこれからですよ」と謙遜。それでも自身が現役時代に着用していた勝負服と同じデザインの「胴白、赤たすき、袖赤」の勝負服を着て、先頭でゴールを駆け抜けた愛弟子のたのもしい姿に、目じりを下げていた。