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ユーバーレーベンがビッグレッドファームで繁殖入り

  • 2023年03月29日
  • 生まれ故郷で戻ってきたユーバーレーベン
    生まれ故郷で戻ってきたユーバーレーベン
  • 愛馬を労う岡田紘和ビッグレッドファーム社長
    愛馬を労う岡田紘和ビッグレッドファーム社長
  • 初年度はベンバトルとの交配が予定されている
    初年度はベンバトルとの交配が予定されている

 3月11日午前9時半ころ、新冠町明和にあるビッグレッドファームに、ユーバーレーベンが元気な姿で戻ってきた。今後は生まれ故郷で繁殖牝馬として繋養される。

 明けて5歳になったユーバーレーベンは、父がゴールドシップ、母がマイネテレジア、母の父がロージズインメイという牝の青鹿毛。半兄は2021年の新潟記念(G3)などを制覇したマイネルファンロン、祖母は2003年のフラワーC(G3)などを制覇したマイネヌーヴェル、一族には2008年の弥生賞(Jpn2)、京成杯(Jpn3)などを制覇したマイネルチャールズ、2008年のシリウスS(G3)、2011年の中山グランドジャンプ(JG1)などを制覇したマイネルネオスなどがいる。

 ユーバーレーベンは、(株)サラブレッドクラブ・ラフィアン、美浦の手塚貴久厩舎の管理馬として、2020年6月に東京でデビュー。後方から追い込むと後続をハナ差で退けてデビュー戦を勝利で飾った。2戦目の札幌2歳S(G3)はソダシの首差に2着に惜敗。暮れの阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)は3着、2021年初戦のフラワーC(G3)は3着、オークス(G1)トライアルのフローラS(G2)は3着と惜しいレースが続いたが、大一番のオークス(G1)はアカイトリノムスメ以下を1馬身差付け優勝。悲願のクラシック制覇を成し遂げた。

 今年始動のAJCC(G2)は3着。その後は金鯱賞(G2)を目標に調整されていたが、左前浅屈腱炎を発症し9か月以上の休養を要することがわかったため現役続行を断念。3月3日付けでJRAの競走馬登録を抹消した。競走成績は15戦2勝2着1回3着4回になる。

 競走馬登録を抹消したユーバーレーベンは、手塚厩舎から茨城県鉾田市にあるビッグレッドファーム鉾田トレーニングセンターへ移動。状態を確認してから生まれ故郷へ移動した。

 岡田紘和社長は「ちょうど調子が上がってきたかなというところで故障を発症してしまったので残念ではあるのですが、繁殖シーズンに間に合うタイミングで牧場に戻すことができたのはよかったかなとおもいます。初年度はベンバトルを配合する予定です。ファンの多いゴールドシップの子どもということでユーバーレーベンにもたくさんの応援をいただきました。この場を借りて感謝申し上げます。ありがとうございました。一番印象に残っているのは、やはり、オークス(G1)ですね。デビュー時から期待していたのですが、なかなか賞金を加算できず出走できるかわからなかったところでハラハラしたの覚えています。結果的に大一番で最高の結果を出してくれたので良かったです。オークス(G1)の後は勝てませんでしたが、ドバイシーマクラシック(G1)でも差のない競馬をしていましたし、能力は見せてくれました。牧場でも長く大切に育んできた系統なので繁殖としても期待しています。この血を繋いで、また、良い子どもを出してくれたらいいなと感じています。牡馬でクラシックを頑張れるような馬を産んでくれたら」と話した。