馬産地ニュース

ひだかうまキッズ探検隊2022が修了式

  • 2023年03月22日
  • 修了証書を手にするひだかうまキッズ探検隊2022
    修了証書を手にするひだかうまキッズ探検隊2022
  • 協力した関係者へ隊員から記念品が贈られた
    協力した関係者へ隊員から記念品が贈られた
  • あいさつする大野克之新ひだか町町長
    あいさつする大野克之新ひだか町町長

 3月20日、新ひだか町静内御幸町にある新ひだか町役場静内庁舎3階第一会議室において、ひだかうまキッズ探検隊2022の修了式が行われた。

 ひだかうまキッズ探検隊2022は、新ひだか町が主催し、新ひだか町静内御幸町にある一般社団法人umanowaが企画・運営。新ひだか町の子どもに地元の基幹産業のひとつである軽種馬生産や馬文化への理解を深めてもらう目的で2017年から探検隊の活動をしている。

 6年目を迎えたひだかうまキッズ探検隊2022には19人の小学生が参加。コロナ禍での制限があるなかで6月から始動し、新ひだか町静内真歌にあるライディングヒルズ静内、新冠町明和にあるビッグレッドファーム、浦河町西舎にある公益財団法人軽種馬育成調教センター、札幌市中央区にあるJRA札幌競馬場、新ひだか町静内真歌にある矢野牧場、新ひだか町静内田原にあるアロースタッド、新ひだか町静内目名にあるレックススタッド、新ひだか町静内田原にある北海道静内農業高等学校、日高町駒丘にある門別競馬場、日高町緑町にあるひだか・ホース・フレンズなど11回のプログラムを通じて、軽種馬産業について学んだ。

 修了式には16人の隊員のほか、隊員の家族、新ひだか町の大野克之町長をはじめとした町職員、探検隊の活動の受け入れ先となった牧場や関係機関の関係者が出席。大野町長は隊員に「あなたはひだかうまキッズ探検隊2022において、馬産地日高の馬に関わる歴史、産業、文化について学び、すべての課程を修了されましたので、これを証します」と修了証書を贈った。

 修了証書を受け取った隊員は「札幌競馬場に行ったことが思い出に残っています。歴代の札幌記念の勝ち馬の名前がついた部屋に入ったり、実際にコースを走ったり、ふだんは入れないところに入ってとても楽しかったです」、「静内農業高校での椅子取りゲームをして、馬とたくさんふれあえたのが楽しかったです」、「浦河のBTCに行って馬たちが競走馬になるための訓練をしたり、研修生さんが乗馬を習うところを直接見ることができてとても勉強になりました。乗馬に乗せてもらったり、電動木馬に乗ったことを、いまでも思い出します」、「矢野牧場さんへ行って生産牧場の仕事を丁寧に教えてもらい、子馬の離乳を見せてもらいました。離乳の理由や競走馬になるための初めての子馬の自立、ひひーんと鳴いている子馬がとてもとても寂しそうでした」、「うまキッズ探検隊で競走馬に関わる仕事をたくさん見学することができました。探検隊に関わってくださった多くのみなさんに感謝します」などと活動を振り返った。

 大野町長は「わたしはこれが良かった、ぼくはこれが良かったと、みなさん違うところを、自分の感性のなかで、これに興味があった、あれに興味があったということだとおもうんで、そういう意味でいうと、糸井隊長が一生懸命考えて、いろんなプログラムをつくりながら、やってるなかで、みなさんのなかで、それぞれ合ったものがあったんだろうと、いうふうにおもいます。この一年間、みんなでいろんなところを見て、歩いたと、そういう思い出を心に秘めながら、おとなになってね、なにかあったときにまた、ふるさとを思い出してほしいと、いうふうにおもいます。なかなかこういう経験、日本のなかではできないというふうにおもいますので、ほんとに大切にですね、記憶のなかにおいといていただきたいというふうにおもいます。関係者のみなさん、ご協力いただきましてありがとうございました」とあいさつ。続いて協力した公益財団法人軽種馬育成調教センターの松尾雅洋専務理事、レックススタッドの岡田牧雄社長、ビッグレッドファームの長田基洋場長らの関係者に、隊員から記念品がプレゼントされた。

 最後は1年間の活動を振り返る動画や見学した馬の近況を紹介。一般社団法人umanowaの糸井いくみ代表は「みんなといっぱいいろんなところに行きましたけども、わたしがみんなに覚えておいてほしいなというか、ぜひこの探検から感じてほしかったということがふたつあります。ひとつは札幌競馬場とかどこ行ったときもそうだったけど、その裏には支えてくださってる人たちがいます。それは見にいかなかったらわからなかったことだとおもいます。なんでもものごとは目に見えることだけでなくて、目に見えない部分が必ずあります。なので、そういった部分を自分から見て、調べたり、探したりとか、できるようになってくれたらうれしいなとおもいます。あともうひとつは、馬ってほんとうにいろんな方向性があります。今回、それ、みなさん感じたとおもいますけども、わたしがあとさらに感じているのは、馬ってほんとに世界に近いです。この間、パンサラッサがサウジのほうで勝ちましたけども、どんなスポーツで世界を目指しても、どんなことで世界を目指しても、とても素晴らしいことだとおもうんですけど、馬で世界というのは身近に感じられるなとおもいます。ただ、馬を知っているだけじゃ、世界中の人とコミュニケーションとれなかったりするので、そこは自分の興味のあるところから、さらに自分でいろいろ調べていって、どんどんですね、いろんなひとたちとであって、みんなの人生をたのしんでほしいとおもいます」とあいさつした。