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社台スタリオンステーションにエフフォーリアがスタッドイン

  • 2023年02月21日
  • スタッドインしたエフフォーリア
    スタッドインしたエフフォーリア
  • 元気な姿で社台スタリオンステーションに到着した
    元気な姿で社台スタリオンステーションに到着した
  • 落ち着き払った様子で堂々とした立ち姿を披露した
    落ち着き払った様子で堂々とした立ち姿を披露した

 2月18日午後12時頃、安平町早来源武にある社台スタリオンステーションに、本年から急遽、種牡馬として新たに供用を開始することになったエフフォーリアが、元気な姿でスタッドインした。

 エフフォーリアのスタッドインには社台スタリオンステーションの徳武英介場長をはじめとしたスタッフ、育成を手がけたノーザンファーム空港の高見優也厩舎長、報道陣らが出迎え。馬運車から降り立った新種牡馬に熱いまなざしを送った。

 エフフォーリアは牡5歳の鹿毛。父はエピファネイア、母はケイティーズハート、母の父はハーツクライという血統で、一族には2007年のジャパンC(G1)、2007年の宝塚記念(G1)、2007年のドバイデューティフリー(G1)などを制覇してJRA賞年度代表馬に選ばれたアドマイヤムーン、1993年の阪神3歳牝馬S(G1)などを制覇してJRA賞最優秀2歳牝馬に、1994年のエリザベス女王杯(G1)などを制覇してJRA賞最優秀3歳牝馬に、1995年の京都大賞典(G2)などを制覇してJRA賞最優秀4歳以上牝馬に選ばれたヒシアマゾン、2008年のスプリンターズS(G1)、2008年のCBC賞(G3)、2008年の北九州記念(Jpn3)などを制覇してJRA賞最優秀短距離馬に選ばれたスリープレスナイトなど、数多くの活躍馬がいる。生産は安平町早来源武にあるノーザンファームとなる。

 エフフォーリアは(有)キャロットファームの所有馬、美浦の鹿戸雄一厩舎の管理馬として、2020年8月に札幌でデビュー。1番人気に応えデビュー戦を勝利で飾った。2戦目の百日草特別も快勝。3歳になり2021年2月の共同通信杯(G3)でシャフリヤール、ステラヴェローチェなどを寄せ付けず重賞初制覇を遂げた。続く皐月賞(G1)は逃げ込みを図るタイトルホルダーを3馬身差退け優勝。デビューから破竹の4連勝でG1初制覇を遂げた。1番人気に支持された日本ダービー(G1)は、ゴール寸前追い込んだシャフリヤールの強襲に屈し鼻差の2着に惜敗。秋は菊花賞(G1)へは向わず天皇賞(秋)(G1)から始動すると、コントレイル、グランアレグリアといった古馬を相手に先頭でゴール。2002年のシンボリクリスエス以来となる3歳馬による天皇賞(秋)(G1)制覇という歴史的快挙を成し遂げた。さらに返す刀で暮れの有馬記念(G1)も優勝。JRA賞年度代表馬と最優秀3歳牡馬に選ばれた。

 2月12日の京都記念(G2)で競走を中止し、レース後に心房細動と診断。関係者で協議した結果、現役引退と種牡馬入りが決まった。競走成績は11戦6勝2着1回、JRA獲得賞金は776,636,000円(付加賞含む)になる。

 2月16日付けでJRAの競走馬登録を抹消。福島県にあるノーザンファーム天栄を経由して新天地に到着した。

 種付料は受胎条件300万円(フリーリターン特約対象)も、発表と同時に満口。種付シーズンが始まってからのスタッドインとなったが、人気の高さ、関係者の期待の大きさがうかがえる。

 社台スタリオンステーション事務局は「父のエピファネイア、母の父のハーツクライに似て背中の長い伸びのある馬体をしています。1歳時に見たときは、ゆっくり仕上がっていくんだろうなあという印象を持っていましたが、デビューしてからは連戦連勝で皐月賞(G1)を制覇。日本ダービー(G1)は負けましたが、そのあとも天皇賞(秋)(G1)とか有馬記念(G1)に勝って年度代表馬になるまでの成績を残しました。未完成ながら勝ったレースはどれも圧巻のパフォーマンスで、スケールの大きい強い競馬をしていたとおもいます。本格化してすべての能力を出し切った競馬も見てみたかったです。これからは陣営のバトンを受け継いで、古馬のG1やクラシックを狙える産駒を、たくさん送り出したいですね。シンボリクリスエス、エピファネイアのサイアーラインを広く長く残していきたいです。近親に成功種牡馬のアドマイヤムーンがいる血統も心強いかぎりです。生産関係者のみなさま、繁殖牝馬所有者のみなさま方と一緒に、産駒で日本ダービー(G1)1着を目指そうという種付価格に設定されています。よろしくお願いいたします」と話した。