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ダイアトニックがオーストラリアへ輸出される

  • 2023年02月21日
  • 馬運車から降りてきたダイアトニック
    馬運車から降りてきたダイアトニック
  • 輸出検疫のための検疫厩舎へ入っていった
    輸出検疫のための検疫厩舎へ入っていった
  • オーストラリアへは繁殖牝馬も輸出された
    オーストラリアへは繁殖牝馬も輸出された

 2月2日、ダイアトニックが、オーストラリアへ輸出された。本年からオーストラリアのユーロンスタッドで種牡馬生活を送るという。

 ダイアトニックは父がロードカナロア、母がトゥハーモニー、母の父がサンデーサイレンスという鹿毛の8歳。浦河町向別にある酒井牧場の生産馬で、2016年の北海道セレクションセールにおいて、32,400,000円(税込)でノーザンファームが購買した市場取引馬として知られる。

 現役時代は有限会社シルク、栗東の安田隆行厩舎の管理馬として芝スプリント重賞路線で活躍。2022年の阪神C(G2)、2022年、2019年のスワンS(G2)、2022年の阪急杯(G3)、2020年の函館スプリントS(G3)などの重賞を制覇したのを含め、通算26戦10勝2着3回3着3回の成績を収めた。

 父のロードカナロアも現役時代は芝スプリント重賞路線で活躍。2013年の安田記念(G1)、2013年、2012年のスプリンターズS(G1)、2013年の高松宮記念(G1)、2013年、2012年、香港スプリント(G1)、2013年の阪急杯(G3)、2012年のシルクロードS(G3)、2011年の京阪杯(G3)など19戦13勝2着5回3着1回の成績を収め、2013年にはJRA賞年度代表馬と最優秀短距離馬、2012年にはJRA賞最優秀短距離馬を受賞。2018年にはJRA顕彰馬に選定されている。

 種牡馬としても素晴らしく、日本では2020年、2018年のジャパンC(G1)、2018年のオークス(G1)、2018年の桜花賞(G1)、2018年の秋華賞(G1)、2020年、2019年の天皇賞(秋)(G1)、2020年のヴィクトリアマイル(G1)、2019年のドバイターフ(G1)などを制覇したアーモンドアイ、2019年の皐月賞(G1)、2018年のホープフルS(G1)などを制覇したサートゥルナーリア、2021年の高松宮記念(G1)、2020年の香港スプリント(G1)などを制覇したダノンスマッシュ、2022年のドバイターフ(G1)などを制覇したパンサラッサ、2018年のマイルチャンピオンシップ(G1)などを制覇したステルヴィオ、2022年のNHKマイルC(G1)などを制覇したダノンスコーピオン、2021年のJBCスプリント(Jpn1)などを制覇したレッドルゼルなどの産駒が活躍。オーストラリア産でもタガロアが2020年のMRCブルーダイアモンドS(G1)、2021年のVRCザデボネアS(G3)などを制覇し、日本のみならず南半球においても父ロードカナロアの名前は広く知れ渡っている。ダイアトニックはそのロードカナロアの後継種牡馬として大きな期待がかかる。

 2023年1月4日付けでJRAの競走馬登録を抹消したダイアトニックは、1月19日に輸出検疫のため、白老町社台にある公益社団法人日本軽種馬協会胆振輸出検疫施設に移動。14日間の検疫を終えると、繁殖牝馬や現役競走馬など27頭とともに新千歳空港から旅立った。