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札幌でホッカイドウ競馬の表彰式が行われる

  • 2023年02月20日
  • 表彰式の受賞者を集めての記念撮影
    表彰式の受賞者を集めての記念撮影
  • あいさつする赤池政彦北海道農政部競馬事業室長
    あいさつする赤池政彦北海道農政部競馬事業室長
  • 北海道競馬記者クラブ表彰
    北海道競馬記者クラブ表彰
  • 北海道地方競馬優秀賞表彰
    北海道地方競馬優秀賞表彰
  • 2歳チャンピオンシリーズ2022の表彰
    2歳チャンピオンシリーズ2022の表彰

 2月15日、札幌市中央区にあるホテルポールスター札幌2階「メヌエット」において、「令和4年度北海道競馬記者クラブ」、「令和4年度北海道地方競馬優秀賞」、「2歳チャンピオンシリーズ2022」の表彰式が行われた。

 表彰式には各賞の受賞者、吉田誠地方競馬全国協会副理事長、赤池政彦北海道農政部競馬事業室長、佃輝男北海道軽種馬振興公社専務理事、北海道競馬記者クラブらが出席。受賞者の栄誉を祝した。

 開会にあたり北海道競馬記者クラブ代表幹事社の和田裕司スポーツニッポン新聞社北海道支局長は、「本日ご来席のみなさまにおかれましては、日ごろから取材活動におきまして、たいへんなご後援、ご協力を賜りまして、改めまして北海道競馬記者クラブを代表し、厚く御礼申し上げます。ありがとうございます。本日このようにして札幌のホテルを会場といたしまして、日常というべき表彰式の風景が戻ってきたことを、心よりお喜び申し上げます。わたくしども北海道競馬記者クラブといたしましては、本年度、大きな変化がございました。長年に渡りまして、スポーツ社のひとつとして、競馬報道に尽力されておられました道新スポーツ社様が、退会されたことでございます。これを受けまして、わたくしどもでは、これまで道新スポーツ様が寄贈賞としてやってこられました年度代表馬を、北海道競馬記者クラブが選定するものといたしまして、装いを新たにして表彰式を迎えました。本日、年度代表馬を受賞されますみなさま方、まことにおめでとうございます。ならびに各賞を受賞されますみなさまにおかれましても、まことにおめでとうございます。2023年度開幕が間もなくと迫ってまいります。日常の風景を取り戻して、ホッカイドウ競馬がますますご発展していくことを祈念いたします」。

 赤池室長は「本日はご多用のなか、このように多くの方々にご参列いただきまして、感謝を申し上げるとともに、心からホッカイドウ競馬の運営に対しまして、ご理解とご協力をいただいていることに、お礼を申し上げたいとおもいます。さて、今年のホッカイドウ競馬なんですけども、とくに大きな事故ですとか、競走中止もなく、85日間で527億円もの発売額を記録し、史上最高額となりました。これも本日お集まりのみなさま方、あるいは、報道関係のみなさま方、競馬場の調教育成に研鑽されている厩舎関係のみなさま方、があってこそということでございまして、深く感謝を申し上げます。今日の表彰式は、こうした競馬に関するみなさま方、一年間の集大成として、優れた成績を収められた方々、その功績を讃えるためのものでございます。3年前からコロナの影響もあって、なかなかこういった機会がなかったんですけども、このように盛大に行えることに、たいへんうれしくおもいます。みなさま方には、関係者とともに、大いに受賞のよろこびを感じていただけたらなとおもいます。

 さて、今年も、4月19日からの開幕に向けて、現在、準備を進めているところでございます。先ほど発売額が史上最高額ということを申し上げました。だが、一方で、出走馬の不足ですとか、あるいは、他の地方競馬などのナイター開催の競合などにより、発売額の伸びも一抹の陰りも見えてきているというところでございます。そういった状況でございまして、われわれ運営側の立場の者としては、令和5年度は、ある意味、正念場だと感じております。いろいろ対策を打ったなかで、あるいは、出走馬の確保を講じたうえで魅力ある番組づくりだとか、あるいは、ファン拡大のための情報提供の一層の充実、あるいは、場外発売所でのサービス向上、環境整備などに、あるいは、老朽化した競馬場の整備などに取り組んで、発売額の確保はもとより、ファンのみなさま方、馬主のみなさま方に、選ばれ続ける競馬場であることを目指していきたいと、改めて、今、感じているところでございます。ひきつづき、みなさま方のご支援、ご指導をお願いしたいとおもっております。本日お集まりのみなさまのご健勝と本日受賞されるみなさま方の、さらなるご活躍を祈念いたします」とあいさつした。

 北海道競馬記者クラブ表彰式では、令和4年度北海道競馬記者クラブ選出年度代表馬、報知新聞「リーディングトレーナー賞」、日刊スポーツ「リーディングジョッキー賞」、スポーツニッポン「特別賞」の各受賞者を表彰。北海道地方競馬表彰式では「優秀調教師賞」、「優秀騎手賞」、「優良きゅう務員賞」、「レコード賞」の各受賞者を表彰した。

 2歳チャンピオンシリーズ2022表彰式では、吉田副理事長が「2歳チャンピオンシリーズは、未来のダート戦線を担う若駒たちの、地方競馬世代のナンバーワンを決めるシリーズ競走ということで、未来優駿競走、ダートグレード3競走を対象に、争うものでございます。今回のシリーズにおきましては、10月の鎌倉記念、11月の兵庫ジュニアグランプリ、でいずれも2着に好走いたしまして、また、全日本2歳優駿(Jpn1)にも挑戦されましたスペシャルエックス号が、見事に2歳チャンピオンシリーズの2代目チャンピオンの栄冠を手にされたところでございます。初代のチャンピオンがナッジ号でございまして、これもホッカイドウ競馬で、ホッカイドウ競馬所属馬が2歳チャンピオンシリーズで連覇を果たされたということで、門別の2歳馬はレベルが高いと改めて実感しています。ナッジ号は南関東に移籍され、クラシックでも活躍されました。スペシャルエックス号におかれましても、大活躍を期待するところでございます。そして、この賞の価値を高めていただければとおもいます。

 さて、地方競馬全体の話をさせていただきますと、売り上げでいいますと、昨年度が過去最高の9,933億円だったんですが、いままでのところ、先週末の時点で9,397億円、前年比108%強ということになっております。このままいけば、地方競馬一兆円の大台を達するというが目の前に見えているわけでございます。これも、ホッカイドウ競馬をはじめとする各主催者、競馬関係者のみなさまのご尽力によるものと承知しておりますし、ファンの方々に競馬の魅力を広く伝えてくださっているメディアの方々に感謝しているところでございます。一方で地方競馬の好調といいますのも、コロナ禍の巣ごもり需要も追い風になったかなというところもございまして、これからポストコロナにおきまして、本当に正念場と言いますか、いままでの伸びが定着するように、しっかり努力していかないといけないとおもっているところでございます。わたくしども地全協といたしましても、主催者のみなさまを、さまざまな形でご支援させていただくとともに、地方競馬とかダート競馬の魅力をしっかり、アピールしていく、また、地方競馬というものが社会貢献、畜産振興など幅広い面で役立っていることをアピールしてくことなどに取り組んでいきたい。

 また、特にダート競馬の魅力を向上させて、アピールしていくという意味では、報道のとおり、2023年から2歳馬競走が、また、2024年からは3歳馬のダート体系が大きく見直されたところでございまして、そのなかでも目玉は3歳三冠競走の創設ということかとおもいます。これは1995年の交流競走以来最大の変革になるものとぞんじます。こういった目玉をつくることで、世の中に地方競馬、ダート競馬の魅力を知っていただくよう努力していきたいとおもいますので、ホッカイドウ競馬のみなさまにおかれましても、多大なるご協力をお願いいたします」と挨拶し、2歳チャンピオンシリーズ2022総合優勝のスペシャルエックス関係者に、地方競馬全国協会理事長賞として、賞状、記念品、賞金パネルなどを贈呈した。

 各賞の受賞者は下記の通り(敬称略)。

「北海道競馬記者クラブ」
■令和4年度北海道競馬記者クラブ選出年年度表馬

(2歳部門)
ベルピット
馬主:廣松金次
調教師:角川秀樹
きゅう務員:上村恭太
生産者:厚賀古川牧場

(3歳以上部門)
シルトプレ
馬主:原久美子
調教師:米川昇
きゅう務員:菅原隆之
生産者:藤原牧場

■報知新聞「リーディングトレーナー賞」
田中淳司

■日刊スポーツ「リーディングジョッキー賞」
落合玄太

■スポーツニッポン「特別賞」
五十嵐冬樹

「令和4年度北海道地方競馬優秀賞」
■優秀調教師賞

(1)勝利度数
第1位:田中淳司
第2位:角川秀樹
第3位:小野望

(2)勝率
第1位:田中淳司
第2位:角川秀樹
第3位:安田武広

■優秀騎手賞
(1)勝利度数
第1位:落合玄太
第2位:桑村真明
第3位:石川倭

(2)勝率
第1位:落合玄太
第2位:石川倭
第3位:桑村真明

※選定基準:勝利度数・勝率でそれぞれ順位をつけ、ホッカイドウ競馬の基準で各上位3名を決定

■優良きゅう務員賞
筒井源弥(田中正二きゅう舎)
手塚信幸(柳澤好美きゅう舎)
古谷和幸(川島洋人きゅう舎)

※選定基準:経験年数、勤務態度等を配慮し、11名の推薦者の中から3名を選定

■優秀新人騎手賞
該当者なし

※選定基準:本年度のホッカイドウ競馬の全期間にわたり騎乗し、勝利数・騎乗回数ともに基準を満たし、欠格事項に該当しない者を選定

■レコード賞
・サラ系2歳
門別1,100m
ピエールオレゴン(タイム1.05.7)
馬主:工藤栄三
調教師:廣森久雄
騎手:亀井洋司
厩務員:桑原光也

・サラ系2歳
門別1,600m
スギノプリンセス(タイム1.41.4)
馬主:杉山忠国
調教師:田中正二
騎手:五十嵐冬樹
厩務員:橘龍也

※選定基準:本年度にレコードタイムで入線した、区分別、開催場別、距離別の最終レコードタイム馬の関係者

「2歳チャンピオンシリーズ2022」
■総合優勝
スペシャルエックス
父ダノンレジェンド
母ファーマクリーム
母の父スニッツェル
馬主:定蛇邦宏
調教師:田中淳司
生産者:増尾牧場