馬産地ニュース

義経神社で初午祭が行われる

  • 2023年02月20日
  • 義経神社で行われた初午祭の矢刺しの神事
    義経神社で行われた初午祭の矢刺しの神事
  • 社殿で愛馬息災、戦勝必勝、所願成就などを祈願した
    社殿で愛馬息災、戦勝必勝、所願成就などを祈願した
  • 社殿から縁起の餅まきも行われた
    社殿から縁起の餅まきも行われた

 2月5日、平取町本町にある義経神社(楡田美浩宮司)は、初午祭を執り行った。

 初午祭は昭和48年ころより斎行されている伝統行事。御祭神の義経公が騎馬武者であり馬を大事にし、またこの地方が馬産地であり、さらに初午の日に祈願すれば願いがかなうとされることから始まったという。2021年、2022年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で通常開催を取りやめていたため3年ぶりの通常開催となった。今年は密を避けるため2部制とした。

 当日は日高や胆振の牧場関係者のほか、ホッカイドウ競馬の厩舎関係者、JRA日本中央競馬会の関係者、町民、競馬ファンが参列。御社殿内に弊を奉安、祈願者も入場し祭儀を行い、愛馬息災、戦勝必勝、所願成就の祝詞を奏上、玉串奉奠礼を行い、ご神前に拝礼した。

 今年の邪気を払う恒例の矢刺しの神事の行事者は平取町本町で書店を経営する(有)平取ナガシマの永島克洋社長。傘寿を迎えた永島社長は直垂姿で神馬に騎乗し、今年の歳破の方である西の方向へ向け、破魔矢を三射し悪鬼退散を祈願した。放たれた矢を拾った人には幸運が訪れるといわれていることから、参列者は矢の落下地点で待ちかまえ、矢を取ろうと懸命に手を伸ばした。

 一本目の矢を手にした西山牧場の後藤誠治さんは「去年、一昨年と初午祭の矢刺しの神事がなくて、久々の開催で矢が取れてホッとしています。去年牧場の関係馬の流れが良かったので、今年も人馬ともに怪我無く順調に行ってくれれば、良い成績を収められるのではないかとおもいますので、この矢の力を少しでも借りて頑張っていきたいですね」と話した。

 行事者を務めた永島社長は「コロナの影響で町の行事が何もできなかったので今年は通常に戻りたいという思いで矢を撃ちました。初めてでしたが遠くに飛んでくれましたね」と振り返った。

 最後は3年ぶりの通常開催を祝い、縁起の餅まきも実施。餅を拾った参列者には海産物やレトルト食品などの景品が振る舞われた。