馬産地ニュース

日本軽種馬協会静内種馬場で種牡馬展示会が開催される

  • 2023年02月13日
  • 新種牡馬のカラヴァッジオ
    新種牡馬のカラヴァッジオ
  • 今春生まれた初年度産駒の評判が高いミスチヴィアスアレックス
    今春生まれた初年度産駒の評判が高いミスチヴィアスアレックス
  • 初年度産駒1歳の争奪戦が予想されるノーブルミッション
    初年度産駒1歳の争奪戦が予想されるノーブルミッション
  • あいさつする上野儀治副会長・常務理事
    あいさつする上野儀治副会長・常務理事
  • 展示会に駆け付けた地方競馬全国協会の斉藤理事長
    展示会に駆け付けた地方競馬全国協会の斉藤理事長

 2月10日、公益社団法人日本軽種馬協会(河野洋平会長理事)は、新ひだか町静内田原にある静内種馬場において、多くの牧場関係者を集め、2023年種牡馬展示会を開催した。

 日本軽種馬協会は昨年10月、地方競馬全国協会の軽種馬資源を安定的に確保し、競馬施行の円滑な推進に資するため、軽種馬の生産・改良事業、衛生事業、流通事業等の競走馬生産振興事業に対する補助事業を活用して、新種牡馬のカラヴァッジオを導入。今年から静内種馬場で供用することにした。この事業を活用しての種牡馬導入は初めてとなる。展示会には地方競馬全国協会の斉藤弘理事長も来場。新種牡馬を見守った。

 展示会の開催に先立ち日本軽種馬協会の上野儀治副会長・常務理事は「みなさんおはようございます。本日はお忙しいなか、当場の種牡馬展示にお集まりいただきまして、ありがとうございます。開催にあたりまして、ひとことごあいさつ申し上げます。まずは日ごろから、当協会の種牡馬をご利用いただきまして、まことにありがとうございます。おかげさまで、昨年につきましても、デクラレーションオブウォー、ミスチヴィアスアレックス等、多数ご利用いただきまして無事にシーズンを終えることができました。この場をお借りいたしまして、みなさまのご理解、ご協力に、心から感謝申し上げます。日本軽種馬協会は、これからも会員のみなさまの要望に沿った種牡馬の導入をして、みなさまが利用しやすい種牡馬事業の運営に取り組んで参りますので、引き続き静内種馬場のご利用をよろしくお願いいたします。さて、本年の種牡馬のラインナップでございますけれども、新たにこのカラヴァッジオが加わりました。カラヴァッジオの父は、無敗の米国の三冠馬ジャスティファイを含む多数の重賞勝ち馬を輩出、また、サイアーオブサイアーとして評判が高いスキャットダディでございます。このカラヴァッジオも、父の遺伝子を強く受け継ぎまして、2021年欧州ファーストシーズンチャンピオンサイアーに輝いておりまして、いわば種牡馬としての能力は折り紙付きでございます。本日は地方競馬全国協会の斉藤理事長のご来臨を賜っておりますけど、このカラヴァッジオ、地方競馬の収益から多額の予算をいただきまして導入いただいた初めての種牡馬となります。それだけにわたくしどももですね、調査に調査を重ねまして、仕上がりが早くスピードが豊かで、そして、ダート、芝、いずれでも活躍する産駒を輩出することを、確信をもってここで導入したわけでございます。本年につきましては、たいへんな人気でございまして、配合申し込みをたくさんいただいておりますけども、来年以降もですね、引き続き、ふるってご活用いただきますようよろしくお願い申し上げます。本日はこのカラヴァッジオを皮切りに9頭の種牡馬を披露いたしますけども、まだ配合に余裕のある種牡馬もございますので、この機会に申し込みいただきますことをお願いいたしまして、わたしのあいさつとさせていただきます。それでは本日はよろしくお願いいたします」とあいさつした。

 上野副会長・常務理事のあいさつをバックに登場したカラヴァッジオは、まぶしいほど輝いた芦毛の馬体を披露。2021年欧州ファーストクロップリーディングサイアーのタイトルを獲得した実績は伊達ではなく、威風堂々とポーズを決めた。

 その後は、本年初年度産駒が誕生したミスチヴィアスアレックス、初年度産駒の1歳がいよいよ北海道市場に上場されるノーブルミッション、本年本邦初年度産駒がデビューを迎えるアニマルキングダム、明け3歳になった本邦初年度産駒の活躍が著しいデクラレーションオブウォー、本邦初年度産駒からJRA重賞ウイナーを送り出したのを皮切りに次々と活躍馬が誕生するマクフィ、中央・地方で続々と勝ち馬を送り出すクリエイターⅡ、牝馬初のグランプリ3連覇を成し遂げたクロノジェネシスの父として知られるバゴ、2005年欧州3歳中距離チャンピオンのデビッドジュニアを展示。最後にもう一度、カラヴァッジオを披露して展示会は終了した。

 この日は新ひだか町にある3つの種馬場で種牡馬展示会が開催されることから、集まった牧場関係者は、9頭の繋養種牡馬を見終わると、次の種牡馬展示会が行われる新ひだか町静内田原にあるアロースタッドへ、足早に移動した。