ビッグレッドファーム種牡馬展示会2023開催
2月8日、新冠町明和にあるビッグレッドファームは、約300人の生産者、生産・育成牧場関係者、馬主などを集め、種牡馬展示会を開催した。
ビッグレッドファームの種牡馬展示会の特徴は趣向を凝らすこと。かつて、初年度産駒がデビュー年を迎えた場合には、同スタリオン施設に隣接しているビッグレッドファームの育成施設を使って公開調教なども行ったこともあるが、今年はビッグレッドファーム、コスモヴューファームで産声をあげたウインブライト初年度産駒6頭を展示。産駒の出来などをアピールした。展示されたのは「クードヴァン22(牡、母の父ディープインパクト)」「マイネヴォヤージ22(牡、母の父Teofilo)」「ウインアルテミス22(牡、母の父Arch)」「ウインソワレ22(牡、母の父ロージズインメイ)」「コスモエルデスト22(牡、母の父ブラックホーク)「リゲイン22(牡、母の父ショウナンカンプ)の6頭。1列に隊列を組んで、歩様、馬体などをアピールした。ある大手牧場関係者は「季節的なものもあって冬毛は伸びているが、予想以上に骨が太く、筋肉量にも恵まれている馬が多いと感じた。馬格に恵まれたステイゴールド産駒といった印象」と、その感想を語った。
最初に登場したのはドリームバレンチノやコスモオオゾラ、サミットストーンなどの父ロージズインメイ。事務局からは「ホウオウルーレットなど今後の活躍が楽しみな産駒もおりますが、近年ではオークス馬ユーバーレーベンなど母の父としても存在感を示しています」とアピール。23歳と種牡馬としては高齢の域になったが、衰え知らずの若々しい馬体で誇らしげに周回を重ねていた。続いて、昨年は道営競馬所属コスモイグロークが札幌競馬場で行われたすずらん賞に優勝したジョーカプチーノ。さらに2年間の海外供用のち逆輸入され、その初年度産駒からキタウイングやグラニットなどを送り出したダノンバラードが紹介され、その後はゴールドシップ、ウインブライトとステイゴールド直仔の芦毛種牡馬が登場。ゴールドシップは「2歳重賞でも活躍馬を出し、初年度から3世代連続でクラシックに出走し、4世代目産駒となる現3歳世代からも新馬、若駒Sを連勝したマイネルラウレアを送り出しています」と紹介され、ウインブライトは「現役時代には父ステイゴールドに初の海外重賞タイトルを送り、その競走成績からスピードとスタミナをバランス良く併せ持ち、成長力も兼ね備えていると思われます」とアナウンスされた。
展示会の最期を飾ったのは、欧州の全欧年度代表馬ガイヤースなどの父で、人気種牡馬ドバウィ産駒のベンバトル。現役時代はドバイターフ(G1)など3つのG1競走を含み重賞10勝。「現役時代は1600mから2000mを中心に使われており、芝ダートを問わずに早い時計の決着を得意としていました。その特徴は産駒に伝わるものと考えています」と配合が呼びかけられていた。