馬産地ニュース

日本軽種馬協会静内種馬場で種付安全祈願祭

  • 2023年02月08日
  • 人馬の安全を祈願した種付安全祈願祭
    人馬の安全を祈願した種付安全祈願祭
  • 新種牡馬のカラヴァッジオ
    新種牡馬のカラヴァッジオ
  • 参列者に自慢の馬体を披露した
    参列者に自慢の馬体を披露した

 2月1日、新ひだか町静内田原にある日本軽種馬協会静内種馬場において、種付け、出産シーズンにおける人馬の無病息災、愛馬の活躍を願う、種付安全祈願祭が執り行われた。

 種付安全祈願祭は種馬場の伝統行事。昨年、一昨年はコロナ禍のため内部で済ませていたが、今年は3年ぶりに関係者を招いたという。

 この日は本協会副会長理事で日高軽種馬農業協同組合の古川雅且代表理事組合長、田中裕之理事、前川則久理事、岡本邦彦参事、日本軽種馬協会静内種馬場の遊佐繁基場長をはじめとした種馬場職員、静内軽種馬生産振興会の畠山史人会長、競走馬のふるさと日高案内所の河村伸一所長ら約20人が参列。静内神社宮司の神事に従い祭壇に玉串を捧げた。

 日本軽種馬協会静内種馬場は今年、2016年のフィーニクスS(G1)、2017年のコモンウェルスC(G1)など重賞5勝をあげ、種牡馬としても初年度産駒からチヴァリーパークS(G1)などを制覇したテネブリズム、デビュターントS(G1)などを制覇したアガルタなどを送り出し、2021年欧州ファーストクロップリーディングサイアーに輝いたカラヴァッジオを新たに導入。無敗の米三冠馬ジャスティファイなど数多くの活躍馬を送り出したスキャットダディの後継種牡馬としての期待は大きく、供用初年度は200頭以上の交配を予定している。

 種付安全祈願祭後には、参列者にカラヴァッジオをお披露目。参列者は期待の新種牡馬を前に「あごっぱりが良くていい顔をしている」、「伸びのある馬体をしていて楽しみ」などと印象を語り、馬体や歩様をチェックした。

 ほかにも今年は供用2年目を迎えたミスチヴィアスアレックス、産駒のリーガルグローリーがアメリカでエクリプス賞最優秀芝牝馬に選ばれたアニマルキングダム、本邦初年度産駒の活躍で2022年JRAファーストクロップサイアーランキング3位となったデクラレーションオブウォーなど9頭を繋養。2月10日からの種付け開始へ向け準備に余念がない。

 遊佐場長は「種付安全祈願祭を終えて、いよいよ種付シーズンが始まるんだな、という思いを改めて感じています。今年は繁殖牝馬を集めそうな種牡馬がいますので、人馬とも怪我や事故がないよう、細心の注意を払って種付シーズンを送っていきたいです」と話した。