新ひだか町で冬季繁殖馬セールが行われる
1月25日、新ひだか町静内本町にある(株)ジェイエス(服部健太郎代表取締役)は、新ひだか町静内神森にある日本軽種馬協会北海道市場において、冬季繁殖馬セールを開催した。
上場馬は受胎馬13頭、空胎馬5頭、未供用馬7頭の合計25頭。セクション1の受胎馬、セクション2の空胎馬、セクション3の未供用馬という順番でせりが行われた。
せりの開始にあたり、鑑定人を務める大西恵介氏は「本日はたいへんお寒いなか、多数ご来場いただきまして、まことにありがとうございます。一年の計は、この繁殖馬セールにございます。本年、この業界のなかでも一番最初のせりでございます。業界の一年を占う意味でもみなさま活発なお声がけを、よろしくお願いいたします」と呼びかけた。
結果は受胎馬が11頭、空胎馬が5頭、未供用馬が7頭の合計23頭が売却され、売却総額は300,619,000円(税込、以下同)、売却率は92.00%、平均価格は13,070,391円。昨年よりすべての数値で上回り、2008年から始まった冬季繁殖馬セールでは過去最高の成績を収めた。
最高価格は追加上場された、2019年の桜花賞(G1)とチューリップ賞(G2)で2着、秋華賞(G1)で3着と重賞戦線で活躍し、モーリスを受胎したシゲルピンクダイヤ。販売希望価格は30万円だったが、せりがスタートするとすぐに1,000万円の声がかかり最後は165,000,000円で仙波りり子氏がせり落とした。165,000,000円という価格は国内のセールで取引された繁殖牝馬としては歴代最高価格となる。血統は父がダイワメジャー、母がムーンライトベイ、母の父がハイシャパラルという牝7歳。販売者は兵庫県神戸市の森中啓子氏だった。
高額2位は未供用馬のバトーデュシエルで36,300,000円。父はロードカナロア、母はエルダンジュ、母の父はサンデーサイレンスという牝6歳で、販売者は東京都港区の山口功一郎氏、購買者はノーザンファームだった。
高額3位は追加上場されたシゲルオトメザで21,450,000円。父はスズカコーズウェイ、母はベストヒット、母の父はサウスヴィグラスという牝6歳でモーリスを受胎。販売者は森中啓子氏、購買者は原村正紀氏だった。
大西氏は「非常に驚いているのが第一の印象です。このような悪天候のなかで集まっていただいた販売者や購買者のみなさまに心からお礼申し上げます。一億円を超えたシゲルピンクダイヤについては、せりの前から多くの問い合わせをいただいていました。ある程度の金額は行くだろうと予測していましたが、モーリスを受胎していたことも相まって、活発なせり上げになりました。結果としてたいへん驚きました」と話した。