オジュチョウサンが生まれ故郷に戻る
1月12日午前8時過ぎ、オジュウチョウサンが生まれ故郷である平取町川向の坂東牧場に戻ってきた。
オジュウチョウサンは牡12歳の鹿毛。父はステイゴールド、母はシャドウシルエット、母の父はシンボリクリスエスという血統になる。
オジュウチョウサンは(株)チョウサンの所有馬、美浦の和田正一郎厩舎の管理馬として、2013年10月にデビュー。2014年11月に障害に転向すると非凡な障害飛越で頭角を現し、障害転向12戦目となった2016年の中山グランドジャンプ(JG1)で重賞初制覇を飾った。以降は東京ジャンプS(JG3)、東京ハイジャンプ(JG2)、中山大障害(JG1)、2017年の阪神スプリングジャンプ(JG2)、中山グランドジャンプ(JG1)、東京ハイジャンプ(JG2)、中山大障害(JG1)、2018年の中山グランドジャンプ(JG1)と障害重賞9連勝を達成。さらに平地に復帰し2つの特別レースを制し、2018年暮れにはファン投票で選ばれ有馬記念(G1)にも出走した。
2019年、2020年には阪神スプリングジャンプ(JG2)、中山グランドジャンプ(JG1)に優勝し、2021年には中山大障害(JG1)に優勝。11歳となった2022年には6度目の中山グランドジャンプ(JG1)制覇を成し遂げた。
競走成績は40戦20勝2着2回3着4回で、そのうち障害は32戦18勝2着2回3着4回。障害界の絶対王者として長期政権を築き、2016年度、2017年度、2018年度、2021年度、2022年度と5度、JRA賞最優秀障害馬を受賞した。
2022年12月27日付けでJRAの競走馬登録を抹消したオジュウチョウサンは、休養していた千葉県の和田牧場から到着。出迎えた坂東牧場の坂東勝彦顧問や従業員らに元気な姿を見せた。
坂東顧問は「うちに戻ってくるのは2歳のときに育成場に移動してから初めて。約10年ぶりになります。最初の重賞を勝ったときが一番印象に残っています。あの時はこれほどの馬になるとはおもいもしませんでした。平地の未勝利も勝てなかった馬でしたからね。そのあとはもう強いという印象で、大きな怪我やトラブルもなく、こういう競走馬は記憶にないです。体も強靭で気持ちも強いんでしょうね。ゴール前の目つきなんかは並じゃなかった。年をとっても闘争心を失わなかったですね。今後は種牡馬になりますが、父のステイゴールドの血をうまく産駒に伝えてほしいです。無事に帰ってきてよかったです」と話した。