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ジャンダルムがアロースタッドにスタッドイン

  • 2022年12月23日
  • スタッドインしたジャンダルム
    スタッドインしたジャンダルム
  • 輸入検疫を終えアロースタッドに到着した
    輸入検疫を終えアロースタッドに到着した
  • 夢はスプリンターズS(G1)3代制覇
    夢はスプリンターズS(G1)3代制覇

 12月20日午後3時頃、新ひだか町静内田原にあるアロースタッドに、来年から新たに種牡馬として供用を開始するジャンダルムがスタッドインした。

 ジャンダルムは香港遠征から12月13日に帰国し、兵庫県三木市にある三木ホースランドの国際厩舎に入厩。輸入検疫を経て、ノースヒルズ関係者や種牡馬関係者、種馬場スタッフ、事務局職員らが出迎えるなか、元気な姿で新天地に降り立った。

 栗東の池江泰寿厩舎所属のジャンダルムは牡7歳の黒鹿毛。父はキトゥンズジョイ、母はビリーヴ、母の父はサンデーサイレンスという米国産馬。母は1998年のセレクトセール当歳の取引馬で、2002年のスプリンターズS(G1)、セントウルS(G3)、2003年の高松宮記念(G1)、函館スプリントS(G3)を制覇した2003年のJRA賞最優秀4歳以上牝馬になる。

 ジャンダルムはノースヒルズ、前田幸治氏の所有馬として2017年9月にデビュー。見事新馬勝ちを収めた。2戦目のデイリー杯2歳S(G2)で重賞初制覇。ホープフルS(G1)はタイムフライヤーの2着、3歳初戦の2018年の弥生賞(G2)は3着と世代トップクラスの実力を示した。

 3歳秋以降は芝の短距離路線に舵をとると、古馬になり今年のオーシャンS(G3)で4年4か月ぶりの重賞制覇を達成。秋のスプリンターズS(G1)では好スタートから好位をとると早め先頭でウインマーベル、ナランフレグ、ダイアトニック、ナムラクレア、エイティーンガール、シュネルマイスターといった強豪を従えて優勝。史上初めてスプリンターズS(G1)母子制覇を成し遂げた。競走成績は30戦7勝2着1回3着3回となる。

 愛馬のスタッドインにノースヒルズの佐藤雄輔氏は「1歳のときにアメリカではじめて見たのですが、とても良い馬だったことを覚えています。父のキトゥンズジョイと母のビリーヴの良いところを受け継いでいるなという印象でした。競馬でも2歳から重賞に勝ってクラシックも走って、古馬になっても重賞やG1に勝って、母もビリーヴの産駒はどんな種牡馬をつけても走ってくれてますし、血統も素晴らしいですので、ノースヒルズとしてもバックアップしていきたいです。私自身はフランスでレースの様子を見ていたのですが、一番良いパフォーマンスをしてくれた今年のスプリンターズS(G1)がとても思い出深いです。この馬の持ち味であるスピードを産駒に伝えて種牡馬としても成功してほしいです。ジャンダルムの子でスプリンターズS(G1)3代制覇ができたらうれしいですね」と話した。

 ジャンダルムは12月19日付けで競走馬登録を抹消。種牡馬入りのさいにはシンジケートを結成した。種付け料は受胎条件100万円(フリーリターン特約付)と事務局の(株)ジェイエスから発表された。