サリオスが社台スタリオンステーションにスタッドイン
12月21日午前7時半過ぎ、安平町早来源武にある社台スタリオンステーションに、来年から種牡馬として供用されるサリオスがスタッドインした。
香港からの帰国後、兵庫県三木市にある三木ホースランドの国際厩舎で輸入検疫を終えたサリオスは、元気な姿で新天地に到着。スタッドインにはサリオスを生産した吉田勝己ノーザンファーム代表やノーザンファーム職員、スタリオンスタッフらが出迎えた。
サリオスは牡5歳の栗毛。父はハーツクライ、母はサロミナ、母の父はロミタスという血統の安平町早来源武にあるノーザンファームの生産。母は2012年の独オークス(G1)馬で、半姉には2020年のアイルランドT府中牝馬S(G2)などを制覇したサラキア、一族には2001年の有馬記念(G1)、菊花賞(G1)、2002年の天皇賞(春)(G1)などを制覇し、種牡馬として2009年にチャンピオンサイアーになったマンハッタンカフェ、2011年のジャパンC(G1)、2010年の天皇賞(秋)(G1)、ヴィクトリアマイル(G1)、2009年のオークス(Jpn1)、桜花賞(Jpn1)、2008年の阪神ジュベナイルフィリーズ(Jpn1)などを制覇したブエナビスタ、1995年の阪神3歳牝馬S(G1)、札幌3歳S(G3)などを制覇したビワハイジなど、そうそうたる名馬がいるファミリーになる。
サリオスは有限会社シルク、美浦の堀宣行厩舎の管理馬として2019年6月にデビュー。危なげない走りでデビュー戦を勝利で飾った。続くサウジアラビアRC(G3)は1分32秒7という東京競馬場芝1600mの2歳レコードタイムで駆け抜けて優勝。朝日杯フューチュリティS(G1)は1分33秒0のレースレコードで制覇し2歳を3戦3勝で終えた。
2020年春はクラシック路線を歩み皐月賞(G1)、日本ダービー(G1)ともコントレイルの2着に惜敗。秋は毎日王冠(G2)で歴戦の古馬を相手に横綱相撲で快勝した。今年は毎日王冠(G2)を1分44秒1のコースレコードで逃げ切り勝ち。ラストランに選んだ香港マイル(G1)は無念の出走取消となった。通算成績は15戦5勝2着3着2回。12月21日付けで競走馬登録を抹消した。
社台スタリオンステーション事務局は「最後は出走できず残念でしたが、良い状態で迎え入れることができて、われわれとしてはホッとしているところです。毛色こそハーツクライと違いますが、雰囲気や気性は父に似ていますね。種付シーズンまであと2か月ほどありますから、良いコンディションのままスタリオンパレードや種付シーズンを迎えたいです。ハーツクライの産駒は2歳戦からというより成長してからというイメージがありますが、サリオスは2歳マイル戦で2度もレコードタイムで走りました。3歳時は歴史的3冠馬コントレイルを相手にG1タイトルは獲れませんでしたが、その能力は十分に証明できたパフォーマンスだったとおもいます。いまはサンデーサイレンスの血が3代前、4代前までになってきているので、サンデーサイレンスの3×4という配合の馬が多く見受けられます。ディープインパクト系の繁殖牝馬にロードカナロアといったキングカメハメハ系を配合した繁殖牝馬、小柄で軽い繁殖牝馬とサリオスはとても相性が良いとおもいます。おかげさまで種牡馬入りの報道が出てから沢山の配合に関するお問い合わせをいただいております。種付け料は決まり次第発表いたします。みなさま、よろしくお願いいたします」と話した。