ひだかうまキッズ探検隊が獣医師の仕事を見学
12月3日、新ひだか町静内御幸町にある一般社団法人umanowaが企画・運営する「ひだかうまキッズ探検隊2022」は、静内目名にあるイノウエ・ホース・クリニックを訪問し、獣医師の仕事について学んだ。
ひだかうまキッズ探検隊は、馬の歴史・文化・仕事を「見る・知る・学ぶ」取り組み。日高管内のさまざまな馬に関わる場所へ行き、自分の目で見て知ることができるプログラムで、今年は6月のライディングヒルズ静内、7月のビッグレッドファーム、8月の軽種馬育成調教センター、9月の札幌競馬場、矢野牧場、10月のアロースタッドとレックススタッド、北海道静内農業高等学校、11月の門別競馬場、ひだか・ホース・フレンズに続き10回目の活動になった。
イノウエ・ホース・クリニックは、院長の井上裕士獣医師が平成15年に開業。馬の診療一般、なかなか妊娠しない馬の原因究明と治療、各疾患に対する外科手術、胎子の雌雄鑑別などの繁殖牝馬診療、競走馬、育成馬の跛行診断、各種疾患の診断と治療、レポジトリー検査などを行い、地域の一次診療に貢献している。また、地元の子どもたちへの教育にも積極的に協力しており、うまキッズ探検隊のほか、新ひだか町の小学校が行う馬を活用した授業で小学校の児童を受け入れている。
井上院長は「イノウエ・ホース・クリニックは馬の病院のようなところです。先生の仕事は馬の病気を診ます。大きな馬を病院に連れてくるのは大変なので、ふだんは大きい車のなかに診療の道具や機械を積んで牧場を回っています。ここに来る馬は特別な治療が必要な馬です。そして、ここは馬の生産地なので、馬の病気を治す以外に子どもを産ませるための仕事が大事な仕事になります。今日はみなさんに獣医の仕事の基本的なことを体験してもらいます」と獣医師の仕事について説明。子どもを産ませるために必要な直腸検査をやってみせて、その重要性を子どもたちが理解できるように話した。
探検隊は3班に分かれて、肛門に水銀体温計を入れての検温、聴診器をあてて心拍数の測定、馬の骨格のスケッチをして、診療した馬の名前、品種、性別、年齢、馬の体温、心拍数などを書き込み、馬カルテを完成させた。