馬産地ニュース

北海道日高装蹄師会が第73回全国装蹄競技大会優勝報告会開催

  • 2022年12月14日
  • 全国装蹄競技大会の優勝旗を手にする大東正史氏
    全国装蹄競技大会の優勝旗を手にする大東正史氏
  • 切磋琢磨する仲間たちに最優秀賞受賞の喜びを伝えた
    切磋琢磨する仲間たちに最優秀賞受賞の喜びを伝えた
  • 優勝報告会に出席した会員との記念撮影
    優勝報告会に出席した会員との記念撮影
  • 浦河町役場に掲げられた大東正史氏の優勝を祝福する懸垂幕
    浦河町役場に掲げられた大東正史氏の優勝を祝福する懸垂幕

 11月21日、北海道日高装蹄師会(門別尚省会長)は、新ひだか町静内吉野町にある静内エクリプスホテル2階エクリプスホールにおいて、第73回全国装蹄競技大会優勝報告会を開催した。

 この優勝報告会は、10月17日、18日に栃木県宇都宮市にある公益社団法人日本装削蹄協会(佐藤浩二会長)装蹄教育センターにおいて、日本装削蹄協会の主催で開催された「農林水産祭参加 第73回全国装蹄競技大会」に、北海道日高装蹄師会の代表として出場して最優秀賞を受賞した浦河町の大東正史氏の優勝報告と大東氏の偉業を祝福して表彰するもの。大東氏は全国の各予選会を経てエントリーした28人の選手と「装蹄判断」、「装蹄」、「単独造鉄」の3種目を競い、総合優勝にあたる最優秀賞を受賞した。北海道日高装蹄師会の会員から最優秀賞を受賞するのは、2011年の第64回大会での中館敬貴氏、2016年の第69回大会での森野健太氏に続き3人目。大東氏にとっては15回目の出場で初の栄冠となった。

 優勝報告会には門別会長や会員、阿部優日本装削蹄協会副会長や武田英二理事など約30人が出席。優勝報告会の開催にあたり門別会長は「本日は全国装蹄競技大会優勝報告会に際しまして、お忙しいなか、また、悪天候にもかかわらず、遠路より多くの方々にご出席いただき、まことにありがとうございます。さて、みなさんごぞんじのように、10月17日に行われた第73回全国装蹄競技大会で、大東正史さんが見事に最優秀賞を受賞されました。心よりお喜び申し上げます。今回の大東さんの受賞により、第64回大会の中舘さん、第69回大会の森野さんと、直近過去10大会において、当会会員3名が最優秀賞を受賞されたことになります。このことは当会の装蹄競技大会が着実にレベルアップされてきた結果であることと、たいへん誇らしく喜ばしいおもいであります。これは装蹄競技大会を開催するにあたって、長年に渡り多大なるご支援、ご協力をいただいている、JRA日高育成牧場様、軽種馬育成調教センター様をはじめとする各関係団体様、また、会員のみなさまのお力添えをいただいたおかげであります。今後も多くの最優秀受賞者を輩出できるよう、当会役員一同、尽力してまいりますので、ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。大東正史さま、本日はまことにおめでとうございます」とあいさつした。

 続いて阿部副会長が「大東正史さま、本日はまことにおめでとうございます。大東さまは、日高地区の大会で、常に優秀な成績を収められ、全国大会は過去14度出場されました。しかしながら、一歩頂点には届かず雌伏の時を過ごされましたが、その間も、一日たりとも怠らず技術の鍛錬に努められました。私自身の思い出として、全米装蹄競技大会に大東さまが自費で参加され、最新の技術と知識の習得に努められている姿を拝見したことがあげられますが、その合計は6回にも及ぶということです。今回、15度目の出場にして見事栄冠を勝ち取られましたが、このことは、ともに働き切磋琢磨する北海道日高装蹄師会のみなさまに、大いなる喜びをもたらすと同時に、全国各地の大東さまの後に続く後進のみなさまがたにも、大いなる意欲と勇気を与えたものとおもいます。大東さまの装蹄業界におけるますますのご活躍を祈念いたします」と佐藤会長の祝辞を代読。表彰授与式に移ると、大東氏の名が記された優勝旗のほか、農林水産省、日本装削蹄協会、JRA日本中央競馬会、NAR地方競馬全国協会、日本馬主協会連合会、中央畜産会、日本軽種馬協会、日本馬事協会、日本獣医師会、畜産技術協会、全国公営競馬獣医師協会、北海道日高装蹄師会などから、山のような記念品、表彰状、花束などが大東氏に贈呈された。

 乾杯の音頭を取った頃末憲治JRA日高育成牧場副場長は「大東さま、最優秀賞おめでとうございます。JRAの装蹄師が最優秀賞を獲れなかったのは残念だったのですが、JRAではこの最優秀賞は唯一、個人でJRA理事長から表彰を受ける、ひじょうに価値の高い競技大会とわれわれはおもっております。わたくしもJRAの装蹄師が競技大会を目指して練習している姿やプレッシャー、胃の痛む思いで競技大会に臨む姿をみていると、この最優秀というのは簡単に表す言葉ではないとおもっています。ノーフーフノーホースという言葉は畜産界にとって、蹄というのは有蹄類が生きていくなかで必須の存在と改めて実感しています」と祝福。会場から温かい拍手が送られた大東氏は「これまで先輩や後輩の期待に応えることができませんでしたが、今回、時間はかかりましたが、最優秀賞を受賞できてほんとうにうれしいです。今回優勝したことによって喜んでくれる人がすごく多くて、それが自分のなかで堪らなくて、頑張ってきてよかったなあとおもってます。北海道日高装蹄師会の装蹄競技大会があったから、これまで頑張ってこられました。先輩、後輩のアドバイス、励ましがあって、まだまだ足りないことがありながらも、なんとか結果を出せて、北海道日高装蹄師会に所属していて本当によかったなあとおもっております。これからは北海道日高装蹄師会の会員のなかから全国大会で優勝する人がたくさん出てくることを期待しています」と謝辞した。