北海道日高装蹄師会が秋期装蹄技術向上研修会を開催
11月21日、北海道日高装蹄師会(門別尚省会長)は、新ひだか町静内吉野町にある静内エクリプスホテル2階エクリプスホールにおいて、令和4年度秋期装蹄技術向上研修会を開催した。
この研修会は北海道日高装蹄師会の事業の一環。新型コロナウイルス感染拡大の影響で3年ぶりの開催になった。
研修会には北海道日高装蹄師会の会員約30人が出席。門別会長は「本日はお忙しいなか、また、悪天候のなか、遠路足を運んでいただきありがとうございます。秋期研修会はコロナ禍の影響によりまして3年ぶりの開催となります。開催にあたり、講師のかたがたのご理解とご協力のもと、開催されることに心よりお礼申し上げます。会員のみなさまにおかれましては、今日の研修内容を、今後の装蹄技術に生かせますよう、有意義な時間を過ごしていただければとおもいます。よろしくお願い申し上げます」とあいさつした。
研修会では岩本洋平JRA日高育成牧場専門役(生産担当)が「アイルランドにおける蹄管理」、日高修平公益財団法人軽種馬育成調教センター軽種馬診療所主査が「育成馬に見られる骨折」、頃末憲治JRA日高育成牧場副場長が「子馬の肢勢の変化と屈腱の発育-なぜ子馬の繋(つなぎ)は起つのか?-」を演題にそれぞれ講演。2018年1月から2020年1月までアイルランドで研修した岩本専門役は、アイルランドの生産頭数やアイルランドの競馬場と調教師の数、アイルランドで装蹄師になる方法といったアイルランドの軽種馬産業、生産牧場および厩舎における蹄管理、馬病院における装蹄処置などを、日高主査は育成馬の運動器疾患診療発生状況を基に、X線検査による骨折診断の留意点、骨折管理の注意点、蹄骨骨折や近位種子骨骨折などの症例を、頃末副場長はグラフや画像を駆使して子馬の各部位の成長率、X線検査による子馬の肢勢の変化、子馬の浅屈腱、深屈腱、繋靭帯の発育、子馬の種子骨・蹄骨骨折およびクラブフットの発症などについて解説した。