アロースタッドにカデナがスタッドイン
11月3日午後1時頃、新ひだか町静内田原にあるアロースタッドに、来年から種牡馬として新たに供用を開始するカデナがスタッドインした。
カデナは牡8歳の鹿毛。父はディープインパクト、母はフレンチリヴィエラ、母の父はフレンチデピュティという血統で、半兄には2009年の京王杯スプリングC(G2)を制覇したスズカコーズウェイ、半弟には2021年の東京スポーツ杯2歳S(G2)3着のテンダンスなどがいる。新ひだか町静内古川町にあるグランド牧場の生産馬で、2014年のセレクトセール当歳セッションにおいて、37,800,000円(税込)で(株)ノースヒルズが購買した市場取引馬として知られている。
現役時代のカデナは、ノースヒルズ、のちに前田幸治氏の所有馬、栗東の中竹和也厩舎の管理馬として、2016年9月にデビュー。2戦目で初勝利をあげた。4戦目となった2016年のR-NIKKEI杯京都2歳S(G3)で重賞初制覇。4戦2勝2着2回の成績で2歳を終えると、3歳初戦となった2017年の弥生賞(G2)は逃げたマイスタイルを34.6秒の末脚で捕らえ、重賞2連勝を果たした。
古馬になり2020年の小倉大賞典(G3)は57kgのトップハンデながら、35.1秒の末脚が爆発し3つ目の重賞タイトルを獲得。8歳になった今年はダート戦にも参入し新境地を見せた。4年連続5回目の出走となった10月30日の天皇賞(秋)(G1)がラストランになった。競走成績は42戦4勝2着3回3着4回。総賞金は230,815,000円だった。11月2日付でJRAの競走馬登録を抹消した。
カデナの到着に立ち会った事務局の(株)ジェイエスは「ラストランからあまり日が経ってないなかでのスタッドインでしたので心配しましたが、元気そうでほっとしました。2歳から8歳まで、芝もダートも条件を問わず、大きな怪我もせず、長期間に渡り重賞路線で活躍してくれました。本当に頭が下がるおもいです。まずは疲れを癒して新しい環境に慣らしてから試験種付をし、来年から始まる種牡馬生活へ向けて体をつくっていく予定です。兄のスズカコーズウェイも種牡馬として成功していますから、おのずとカデナへの期待も高まります。父がジャイアンツコーズウェイからディープインパクトに代わってどんな子どもを出すか楽しみです」と話した。