馬産地ニュース

トーホウジャッカルが移動

  • 2022年11月15日
  • クラックステーブル移動が決定したトーホウジャッカル
    クラックステーブル移動が決定したトーホウジャッカル
  • アロースタッドでは6年間繋養された
    アロースタッドでは6年間繋養された
  • ファンから送られたお守り。多くのファンから愛された証だ
    ファンから送られたお守り。多くのファンから愛された証だ

 10月31日、新ひだか町静内田原にあるアロースタッドに繋養されていたトーホウジャッカルが、新冠町万世にあるクラックステーブルに移動した。

 トーホウジャッカルは牡11歳の栗毛。父はスペシャルウィーク、母はトーホウガイア、母の父はアンブライドルズソングという血統。日高町庫富にある竹島幸治氏の生産で、半姉には2014年のCBC賞(G3)などを制覇したトーホウアマポーラがいる。

 トーホウジャッカルは現役時代、東豊物産(株)の所有馬、栗東の谷潔厩舎の管理馬として2014年5月の3歳未勝利戦でデビュー。3歳7月の3戦目で初勝利をあげた。重賞初出走となった神戸新聞杯(G2)で3着になり、菊花賞(G1)の優先出走権を獲得。3番人気に推された菊花賞(G1)は3分1秒0のレースレコードで駆け抜けG1初制覇を飾った。デビューから149日での菊花賞(G1)制覇は史上最速記録となった。

 通算13戦3勝の成績を残し、2017年からアロースタッドで種牡馬入り。毎年、10頭前後の種付けをしていた。今年の種付頭数は4頭だった。産駒はこれまでに3世代がデビューし、JRAではトーホウスザク、トーホウディアス、トーホウラビアンが勝ち上がっている。

 移動前の最後の週末となる10月29日と30日の土曜日、日曜日には、アロースタッドでの最後の姿を見ようと多くのファンがトーホウジャッカル目当てに集まったという。31日の見学時間も馬房の前から動かず、別れを惜しむファンの姿が見られた。トーホウジャッカルは見学時間を終えた午後4時過ぎに、馬運車で新天地へ向かった。

 6年間繋養したアロースタッドは「2017年から6年もの間、預けてくださった種牡馬関係者の方々には感謝の気持ちでいっぱいです。スペシャルウィーク産駒のクラシックウイナーで尾花栗毛の愛らしい容姿、東日本大震災があった2011年3月11日に生まれたという生い立ちもあって、当スタッドでは一二を争うほど人気のある馬でした。別れは寂しいですが、移動先でも種牡馬生活を継続すると聞いています。新天地でも元気に過ごしてほしいですね」と話した。