馬産地ニュース

新ひだか町で一般社団法人札幌馬主協会馬産地懇談会が行われる

  • 2022年11月02日
  • 新ひだか町で開催された第18回馬産地懇談会
    新ひだか町で開催された第18回馬産地懇談会
  • 講師を務めたJRA元調教師の藤沢和雄氏
    講師を務めたJRA元調教師の藤沢和雄氏
  • 主催者を代表してあいさつする岡田牧雄札幌馬主協会会長理事
    主催者を代表してあいさつする岡田牧雄札幌馬主協会会長理事

 10月31日夜、札幌競馬場に事務所を置く一般社団法人札幌馬主協会(岡田牧雄会長理事)は、新ひだか町静内吉野町にある静内エクリプスホテル2階エクリプスホールにおいて、「第18回馬産地懇談会」を開催した。

 馬産地懇談会は札幌馬主協会が行う恒例行事のひとつ。多くの生産者が会員であることもあり、馬産地で開催しているという。毎回、講師を招いての講演と立食懇談会の2部構成となっており、今回の講演には元調教師の藤沢和雄氏が招かれた。

 馬産地懇談会には、岡田会長理事、藤原悟郎副会長理事をはじめとした理事や会員、来賓のJRA札幌競馬場の越智直弘場長、藤沢流副場長、JRA日高育成牧場の石丸睦樹場長、頃末憲治副場長、日高軽種馬農業協同組合の古川雅且代表理事組合長などを含め約130人が出席。開催にあたり懇談会を主管した事業サービス委員会の秋谷壽之委員長は「本日は月末の大変お忙しいなか、競走馬に携わるみなさまがたが、このように多数、ご参加をいただきまして、まことにありがとうございます。本日は世界もが認める名伯楽でございます、元JRA調教師の藤沢和雄先生を講師にお招きし、これより大変興味深い講演をしていただくことになっています。藤沢先生のエピソード、馬にかかわることなどを、じゅうぶんに堪能していただければとおもいます」、続いて、主催者を代表して岡田会長理事は「今日は、トレーナーとしてレジェンドで、これほどの成績を残した調教師さんはいないわけで、いつか札幌馬主協会でお呼びしたいとおもったんですけど、なかなかお呼びする機会がなくて、調教師を引退されてから、このような機会をいただきました。藤沢先生が70代になって、人生の始まりというふうにお考えいただいて、ぜひとも、この競馬産業のなかで、いろいろな意味で貢献していただきたく、指針となるようなお話をしていただければいいなとおもいます」とあいさつした。

 講師の藤沢氏は1951年生まれの北海道出身。1977年に調教助手となり、1987年に調教師免許を取得。2022年2月に調教師を引退した。中央での通算成績は9113戦1570勝(歴代2位)、重賞勝利数は126勝(歴代2位)、G1勝利数は34勝(歴代1位)となる。JRA賞の最多勝利調教師賞は12回、最多賞金獲得調教師賞は8回、最高勝率調教師賞は9回、優秀技術調教師賞は9回、優秀調教師賞は21回、優秀厩舎スタッフ賞は7回受賞。シンコウラブリイ、バブルガムフェロー、シンコウキング、タイキブリザード、タイキシャトル、スティンガー、シンボリインディ、ゼンノエルシド、シンボリクリスエス、ダンスインザムード、ゼンノロブロイ、スピルバーグ、ソウルスターリング、サトノアレス、レイデオロ、グランアレグリア、タワーオブロンドンといったG1ホースを管理した。

 講演はグリーンチャンネルキャスターの岡部玲子氏が進行。「メンタルに重きを置く藤沢先生は、馬は何のために、そして、誰のために走っているとおもいますか?」、「育成場に求める調教とレースに向けての調教の違いは何ですか?」、「レースへの仕上げで大事なことを教えてください」、「藤沢先生がこれからの軽種馬業界へ期待することを教えてください」、「当歳や1歳馬での馬を選ぶ時のポイントはどういうところでしょうか?」、「育成場への要望、役割、期待することは?」、「せりなどで馬を買うときに重要視していたポイントを教えてください」、「2014年の天皇賞(秋)(G1)、スピルバーグでG1を制した前と後で、一番大きく改革したこと、これは何でしょうか?」、「いま最も気になる騎手、コンビを組んでみたいとおもう騎手はいらっしゃいますか?」など、会員から事前に寄せられた質問に対して、ときおりジョークを交えてコメントした。