馬産地ニュース

ジェイエス繁殖馬セールが開催される

  • 2022年10月31日
  • あいさつを行う服部社長
    あいさつを行う服部社長
  • 最高価格エターナルディーバ
    最高価格エターナルディーバ
  • 高額2位クリスマス
    高額2位クリスマス
  • 未供用の最高価格馬ダンツエリーゼ
    未供用の最高価格馬ダンツエリーゼ
  • 防疫のため、展示は広いスペースで行われた
    防疫のため、展示は広いスペースで行われた

 40年以上という長い歴史を持つ(株)ジェイエス主催の「繁殖馬セール」が10月26日、北海道新ひだか町の北海道市場で行われた。

 3歳から19歳という幅広い年齢の194頭(受胎馬156頭、空胎馬26頭、未供用12頭)が上場され、159頭(受胎馬129頭、空胎馬19頭、未供用11頭)が売却。過去最高となる82.0%の売却率で、歴代最高に迫る総額985,017,000円(税込み)を売り上げた。平均価格は受胎馬が6,473,201円で、空胎馬は2,701,947円、未供用馬は8,967,000円だった。

 最高価格馬はクリソベリルを受胎しているエターナルディーバ(6歳、父キングカメハメハ)現役時代は先行力を武器に15戦1勝だったが、現役オープン馬グレートタイムの全妹という血統で、母ミラクルレジェンドはレパードS(重賞)、JBCレディスクラシック(2回)などダート競馬で12勝をあげた活躍牝馬。おじにはローマンレジェンド(東京大賞典(G1))などもいる砂の名門ファミリーだ。1,000万円(税抜き)からスタートしたせりは会場の多方面から声がかかり、あっという間に2,000万円を超え、3,000万円に。それでも勢いはまったく収まる様子がなく100万円単位でせり上がり最終的には5,700万円(=税込62,700,000円)に。有限会社ミントによる落札だった。

 高額2位は函館競馬場の2歳新馬戦をレコードタイムで勝ち上がり、函館2歳S(G3)を勝ったクリスマス(11歳、父バゴ)。めいにあたるドゥーラが、今年の札幌2歳S(G3)を勝ったばかりというタイミングに加え、自身にとって第3仔となるロードカナロア産駒を受胎しての上場だった。3,000万円(税抜き)からスタートしたせりに4,700万円(=税込51,700,000円)でピリオドを打ったのはエージェントのSatomi Oka Bloodstockだった。

 未供用馬の最高価格は秋華賞(G1)にも出走したダンツエリーゼ(5歳、父キズナ)。14戦3勝2着3回3着2回と堅実な成績を残した馬で3勝クラス特別でも2着、3着の経験がある活躍馬。母ワスレナグサもJRA3勝。祖母ディマイングは北米でターフパラダイスオークスなど4勝を記録している。全体でも高額3位となる37,400,000円(税込み)で新ひだか町の(有)矢野牧場が落札している。

 セール終了後、(株)ジェイエスの服部健太郎社長は「1歳市場を中心に競走馬市場の好調が続いていることが、良い結果に繋がったと思う。今日の取引馬産駒が市場で高い評価を受けること、競馬場で活躍してくれることを期待したいし、来年も上場者、販売者が楽しめるようなせりを開催したい」と1日を振り返りながら、来年度以降の目標を口にした。