アルクトスが優駿スタリオンステーションにスタッドイン
10月15日午前9時30分頃、新冠町朝日にある優駿スタリオンステーションに、来年から新たに種牡馬として繋養されるアルクトスがスタッドインした。
アルクトスのスタッドインには、生産者である須崎牧場の須崎孝治社長や飛渡清一優駿スタリオンステーション社長、事務局(株)優駿の役職員などが出迎え。期待の新種牡馬の前途を祝した。
アルクトスは牡7歳の鹿毛。父はアドマイヤオーラ、母はホシニイノリヲ、母の父はシンボリクリスエスという血統で、2016年の北海道セレクションセールに新冠町の須崎牧場から上場されると、20,520,000円(税込)で山口功一郎氏に購買された市場取引馬として知られている。
現役時代のアルクトスは、山口功一郎氏の所有馬、美浦の栗田徹厩舎の管理馬として2017年10月にデビュー。2戦目で勝ち上がった。2019年のプロキオンS(G3)で3連勝を飾り重賞初制覇。モズアスコット、サンライズノヴァ、ゴールドドリーム、ワイドファラオ、インティ、ヒガシウィルウィンらと相まみえた2020年のマイルチャンピオンシップ南部杯(Jpn1)を1分32秒7の日本レコードで駆け抜け、悲願のビッグタイトルを獲得した。2021年はさきたま杯(Jpn2)に勝つと、2021年のマイルチャンピオンシップ南部杯(Jpn1)では連覇を達成。通算24戦10勝2着2回の成績を残した。
須崎社長は「アルクトスの祖母コンキスタドレスは(株)優駿のお世話でアメリカへ行き購入した繁殖牝馬でした。アメリカのG1 2着の成績があって父がシーキングザゴールドでしたので、どうしてもほしいと日本に連れてきました。孫の代でこうやって良い成績を残して種牡馬入りというのはうれしいですね。山口オーナーにとっても初めて大きなレースを勝った馬です。愛馬の種牡馬入りを喜んでおられました。良い子どもを残してほしいです」。事務局(株)優駿は「父のアドマイヤオーラは当スタリオンで種牡馬生活を送り、アルクトスやノボバカラ、クロスクリーガーなど多くの活躍馬を送り出してきたのですが、事故が原因で早世しました。その産駒を種牡馬として迎え入れることができてとてもうれしいです。ダートでのスピードは目を見張るものがありました。ビワハイジの子で母系も優秀ですし、活躍馬を出してアドマイヤオーラの血を後世まで残したいですね。来年の種付条件は未定ですが、たくさんの繁殖牝馬が集まるようサポートしていきたいです。よろしくお願いいたします」と話した。