馬産地ニュース

静内農高生がJRA日高育成牧場で視察研修

  • 2022年10月18日
  • JRA日高育成牧場で行われた生産科学科馬事コース2年生の視察研修
    JRA日高育成牧場で行われた生産科学科馬事コース2年生の視察研修
  • ブルーシート馴致の実習
    ブルーシート馴致の実習
  • 馬見せを想定した引き馬展示の実習
    馬見せを想定した引き馬展示の実習

 10月13日、新ひだか町静内田原にある北海道静内農業高等学校(佐藤裕二校長)の生産科学科2年馬事コースの生徒が、浦河町西舎にあるJRA日高育成牧場において、競走馬の中期育成などについて視察研修した。

 この視察研修は文部科学省によるマイスター・ハイスクール事業(次世代地域産業人材育成刷新事業)に伴う講義の一環。静内農業高校は令和3年度から指定校となっており、JRA日本中央競馬会や公益社団法人日本軽種馬協会や日高軽種馬農業協同組合などと連携し、生産科学科馬事コースの生徒は、軽種馬に関する専門的な知識や技術を学んでいる。

 JRA日高育成牧場での視察研修は6月に続いて2回目。この日は競走馬の中期育成と競走馬の繁殖と配合がテーマになり、JRA日高育成牧場業務課の岩本洋平診療防疫係長、JRA日高育成牧場生産育成研究室の松井朗上席研究役、琴寄泰光主任研究役らが講師を務めた。

 岩本診療防疫係長は子馬の飼養管理について講義。新生子期の基本行動パターン、子馬の放牧管理、クリープフィードの目的や与え方、週1回の体重測定・測尺&採血、月1回のボディコンディションスコア付け・肢勢検査&削蹄、子馬の引き馬の課題、離乳後の引き馬の課題などについて説明し、引き馬展示の練習やブルーシート馴致、駐立の練習など動画を見せた。

 実習では琴寄主任研究役ら職員の指導のもと、離乳したばかりのJRAホームブレッドを実際に用いて、地面に敷いたブルーシートをまたがせる馴致や引き馬展示の練習、駐立の練習などに取り組んだ。静内農業高等学校では軽種馬生産を授業に取り入れており、今年生まれた当歳の離乳が控えていることから、この日学んだ知識や技術をさっそく取り入れたいとしていた。

 最後は 松井上席研究役が馬の栄養の基礎について講義。粗飼料や濃厚飼料の種類、粗飼料や濃厚飼料の違い、馬の消化器官、食餌性蹄葉炎などについて説明した。