馬産地ニュース

新ひだか町立高静小学校6年生が服部牧場を見学

  • 2022年10月18日
  • 服部牧場を見学した新ひだか町立高静小学校6年生
    服部牧場を見学した新ひだか町立高静小学校6年生
  • 馬との触れ合いを楽しんだ
    馬との触れ合いを楽しんだ
  • ウォーターカップをのぞき込んで興味津々
    ウォーターカップをのぞき込んで興味津々

 10月12日、13日、新ひだか町静内こうせい町にある新ひだか町立高静小学校(鈴木晋作校長)6年生96名が、新ひだか町静内神森にある服部牧場を見学した。

 これは新ひだか町の小中学校で行う馬を活用した授業の一環。高静小学校6年生の本年度のテーマは、「軽種馬産業の課題発見と解決」となっており、生産牧場の見学と馬産地の歴史について勉強し、3学期に自分たちが考えた解決策を発表するという。

 服部牧場は1959年創業。新ひだか町静内を代表する名門牧場のひとつで、本場は新ひだか町静内神森にあり、分場が新冠町西泊津にある。心身ともに丈夫な馬づくりを目指してり、これまでに1996年の皐月賞(G1)などを制覇したイシノサンデー、2016年の皐月賞(G1)などを制覇したディーマジェスティ、1992年のCBC賞(G2)などを制覇したユウキトップラン、1994年のセントライト記念(G2)などを制覇したウインドフィールズ、2011年のフィリーズレビュー(G2)などを制覇したフレンチカクタス、2018年のレパードS(G3)などを制覇したグリム、2014年のサマーチャレンジ(Jpn3)などを制覇したエーシンビートロンなど、多くの活躍馬を送り出している。

 児童を出迎えた服部健太郎社長は「服部牧場には約30頭のお母さん馬がいます。お母さん馬は1年に1頭子どもを産みます。生まれた子馬は半年間お母さん馬と一緒に過ごします。半年すると親子がバラバラになって独り立ちします。ここの牧場では1年半子馬を育てます。そのあと子馬は育成場へ移ります。そして、2歳になったら競走馬として競馬場で走ります」と生産牧場の仕事について説明。児童は離乳する前のフェアレディ親子と触れ合い、続いて昨年フェアレディから生まれた1歳馬と対面した。

 服部社長は「今年5月に生まれたフェアレディの子どもは生まれたときの体重が約60kgでした。5か月たって今は200kg以上あります。去年生まれたフェアレディの子どもの1歳は450kgくらいあります」と馬の成長のはやさを説明すると、児童からは驚きの声が上がった。

 児童たちは放牧地に設置されるウォーターカップや体力づくりに欠かせないウォーキングマシーンにも興味津々。水が自動的に出るウォーターカップの中をのぞき込んだり、ウォーキングマシーンの中に入って実際に早歩きをした。

 児童は「馬を育てる中で一番大変なことは何ですか?」、「馬同士はけんかをするのですか?」、「馬を飼育するのに年間どれくらいのお金がかかるのですか?」といった質問を投げかけた。

 服部社長は「馬が病気やけがをしないで競馬場に送り出すことが私たちにとって大事なことになります。牧場の仕事や馬のことについて地元の子どもたちにもっと理解してもらいたいです」と優しく語りかけた。