ブロッサムカップはスギノプリンセスが4連勝で重賞初制覇
2歳牝馬による中距離重賞「第10回ブロッサムカップ(ニューイヤーズデイ賞)」が10月4日、門別競馬場1700mコースで行われ、前半は中団に位置していた新ひだか町明治牧場生産で1番人気スギノプリンセスが勝負どころの3角手前からポジションを上げ、4角ではインコースに進路をとって先頭に。同じく3連勝でここへコマを進めてきたサルトアンヘルに3馬身の差をつけて重賞初勝利。通算成績を7戦4勝2着2回としている。
鞍上の五十嵐冬樹騎手にとっては昨年のコスモポポラリタに続く2年連続ブロッサムカップ優勝で、今年の門別重賞2勝目。管理する田中正二調教師は同レース初制覇で、今年の門別重賞初勝利となった。
スギノプリンセスを生産した明治牧場は昭和38年創業。JRAの現役活躍馬オーヴェルニュほか14年アイビスサマーダッシュ(G3)などに勝ったセイコーライコウや12年北九州記念(G3)優勝スギノエンデバーなど数多くの活躍馬を送り出してきた。また、これまでもホッカイドウ競馬にも生産馬を送り込んでおり2016、17年のヒダカソウカップ連覇、2017、18年ノースクイーンカップ優勝ジュエルクイーンの生産牧場でもある。
スギノプリンセスは父ダンカーク、母スギノエンプレスという血統。曾祖母のスカーレットローズがスカーレットブーケ、スカーレットリボンの全姉妹にあたり、ダイワメジャーやダイワスカーレット、ヴァーミリアンなど活躍馬は枚挙にいとまがない。
5月18日にデビューしたものの短距離では持ち味を生かすことができずに、4戦目の1500m戦で初勝利。1600mのアタックチャレンジ競走で2勝目を記録すると、1700mの2歳オープンでも牡馬相手に完璧な勝利を収めてこの舞台へと挑んできた。
会心の勝利に五十嵐騎手は「折り合い面もですが、追われてからの反応など1戦ごとに競馬を覚えてくれている印象です。成長力を感じますし、強い勝ち方だったと思います」とレースを振り返り「まだ揉まれるような競馬は経験ないのですが。特別な心配はしていません。これからも頑張ってくれると思います」とエールを送る。
田中正二調教師は「3連勝の内容から期待はしていましたが、期待通りの勝ち方だったと思います。装鞍所でも落ち着いていましたし、精神的な成長も感じさせてくれました。この勝利で、レースの選択肢を広げることができましたし、ホッカイドウ競馬だけではなく、全国のファンから応援してもらえるような馬になってほしいと思います」と笑顔でレースを振り返った。