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リリーカップはスティールグレイスが3馬身差で重賞2連勝を飾る

  • 2022年10月17日
  • 後続に3馬身差をつけて堂々の先頭ゴールイン
    後続に3馬身差をつけて堂々の先頭ゴールイン
  • 内から6頭目の帽色桃色がスティールグレイス
    内から6頭目の帽色桃色がスティールグレイス
  • 桑村騎手にとっては09年プリモエナジー以来のリリーカップ優勝となった
    桑村騎手にとっては09年プリモエナジー以来のリリーカップ優勝となった
  • ホッカイドウ競馬の代表としてJRA勢を迎え撃つ立場となった
    ホッカイドウ競馬の代表としてJRA勢を迎え撃つ立場となった
  • 重賞2連勝に誇らしげな関係者
    重賞2連勝に誇らしげな関係者

 上位2着までにダートグレード競走「エーデルワイス賞(Jpn3)」の優先出走権が与えられる第19回リリーカップが9月21日、門別競馬場で行われた。

 1着賞金300万円というホッカドウ競馬H3格付けのレースながら過去5年の優勝馬のうち4頭がNARグランプリ2歳最優秀牝馬に選ばれるという出世レース。今年も快足自慢の14頭がエントリーし、門別競馬場のダート1200m戦を舞台にスピードと完成度の高さ、そして豊かな将来性を競った。

 勝ったのは日高町の有限会社グッドラック・ファーム生産で1番人気のスティールグレイス(牝2歳、道営・角川秀樹厩舎)。今回と同じ舞台の栄冠賞では思わぬ敗戦を喫しているだけに、レースの前は前走フローラルカップからの距離短縮を疑問視する声もあったが、それを完封する快勝劇。この勝利で、堂々とJRA勢を迎え撃つことになった。

 引き当てた枠順は大外の14番枠。それでも、ゲートは互角だったが、最初の2ハロンが22秒7というハイラップに中団待機。それでも、中団でしっかりと脚を溜めると3~4角で進出開始。外々を回りながら最後までしっかりと脚を伸ばして2着馬を3馬身突き離し、通算成績を5戦4勝としている。勝ちタイムは1分13秒1(重)。2着には4番人気リコシェが入り、この2頭がエーデルワイス賞(Jpn3)への優先出走権を手中にした。

 この勝利で歴代ダントツのリリーカップ最多勝、11勝目となった角川秀樹調教師はレース後のインタビューで「前走フローラルカップのあとも順調に来ていましたので、自分の競馬ができれば、結果はおのずとついてくるものだと思っていました」と愛馬に対する自信をのぞかせ「昨年の北海道市場サマーセールで一目惚れした馬。オーナーにお願いして購入いただいた馬なので嬉しい」と相好を崩し「入厩した時からエーデルワイス賞(Jpn3)を最終としていた馬です。今日以上の仕上げで、ファンの皆さんに良いパフォーマンスをお見せしたい」と自信をのぞかせた。

 手綱を取った桑村騎手は「レースに向けて状態が上がっていたので楽しみにしていました。向こう正面から勝負どころにかけての手応えもよく、楽なレースでした」と振り返り「瞬発力があって、どんな競馬もできるのがこの馬のセールスポイント。今日は抜け出してから少しモタれ加減でしたが、それでも強かったと思います」と愛馬を称えた。

 父ハタノヴァンクールはグッドラック・ファームのオーナーブリーディングホースで現役時代はジャパンダートダービー(Jpn1)、川崎記念(Jpn1)など17戦7勝。キングカメハメハの4世代産駒で、同期にはホッコータルマエなどもいる世代。生まれ故郷のグッドラック・ファームで種牡馬生活を送っているものの、昨年、一昨年と種付頭数を減らしてしまっていた、孝行娘の活躍は心強い限りだろう。