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ノーザンホースパークで引退競走馬杯開催

  • 2022年10月12日
  • ノーザンホースパークで開催された引退競走馬杯障害馬術競技
    ノーザンホースパークで開催された引退競走馬杯障害馬術競技
  • 優勝したテントゥワン
    優勝したテントゥワン
  • 2位の北叡(競走馬名ダノンクライム)
    2位の北叡(競走馬名ダノンクライム)
  • 3位のグローブシアターはエピファネイア、サートゥルナーリアのきょうだい
    3位のグローブシアターはエピファネイア、サートゥルナーリアのきょうだい

 10月1日、苫小牧市美沢にあるノーザンホースパークにおいて、引退競走馬杯(Retired Racehorse Cup)障害馬術競技が行われた。

 引退競走馬杯はJRA日本中央競馬会の特別振興資金助成事業の一環。引退競走馬が乗馬・馬術への入り口としての活躍の場とセカンドキャリアの形成、人材育成のためのリトレーニング技術の向上のほか、乗馬・馬術ファンの拡大を図ることを目的に2018年から行われている。障害馬術競技の出場馬の条件は、最終レースが2019年1月1日以降の出走歴を持つ3歳以上の馬。また未出走馬は年齢が3歳以上7歳以下となっている。

 ノーザンホースパークでの引退競走馬杯障害馬術競技は、9月30日、10月1日、2日にかけて行われた、北海道地区乗馬倶楽部振興会主催、公益社団法人全国乗馬倶楽部振興協会共催、ほくせい乗馬クラブ主管、酪農学園大学馬術部協力の第44回全国乗馬倶楽部振興協会北海道地区乗馬大会の2日目の第3競技、RRC障害馬術競技(引退競走馬杯)で実施。競技はJ.E.F.小障害B(90㎝クラス)、基準表A274-2.1~2.6(特別二段階走行競技)、11障害12飛越(1段階目6障害7飛越、2段階目5障害)、分速350mで行われた。

 競技には北海道の乗馬施設や大学馬術部のほか、栃木県や茨城県の乗馬施設を含め31頭が出場。出場馬には2019年のオールカマー(G2)、小倉大賞典(G3)、2018年の福島記念(G3)などを制覇したスティッフェリオ、2020年の中山金杯(G3)、2018年の小倉記念(G3)、小倉大賞典(G3)などを制覇したトリオンフ、2019年のマーチS(G3)などを制覇したサトノティターン、2018年の七夕賞(G3)、2019年の阪神ジャンプS(JG3)などを制覇したメドウラークといった重賞勝ち馬もいた。

 順位は2段階目の走行タイムと総減点で決まり、優勝は走行タイム30.63秒、減点0を記録した、茨城県のライディングクラブウインズ所属、笹沼和之選手騎乗のテントゥワン。父はクロフネ、母はアピールポイントという血統、浦河町の田中スタッドの生産で、2018年の北海道セレクションセールにおいて1350万円(税込)で取引された市場取引馬だった。

 第2位は北海道大学馬術部所属の北叡(競走馬名ダノンクライム)、第3位は栃木県の小山乗馬クラブ所属グローブシアター、第4位はモモセライディングファーム所属スズカリバー、第5位は茨城県の中島トニアシュタール所属ライラックカラー。上位2頭が12月18日にJRA東京競馬場で開催されるファイナルへの出場権を獲得した。

 表彰式では優勝のテントゥワンに50万円、第2位に20万円、第3位に15万円、第4位に10万円、第5位に5万円の奨励金を授与。また、減点0で走行した5頭にクリアラウンド賞として3万円が授与された。上位5頭が場内をウイニングランで一周すると、スタンドから祝福の拍手が送られた。