馬産地ニュース

新ひだか町立山手小学校6年生が木村秀則牧場を見学

  • 2022年09月29日
  • 木村秀則牧場を見学した山手小学校6年生
    木村秀則牧場を見学した山手小学校6年生
  • パンサラッサの母ミスペンバリーと触れ合う児童
    パンサラッサの母ミスペンバリーと触れ合う児童
  • 生産牧場の仕組みやサラブレッドの歴史について学んだ
    生産牧場の仕組みやサラブレッドの歴史について学んだ

 9月28日、新ひだか町静内山手町にある新ひだか町立山手小学校(遠山昌志校長)6年生11人が、新ひだか町静内駒場にある木村秀則牧場を見学した。

 これは新ひだか町の小中学校で行う馬を活用した授業の一環。山手小学校6年生は「馬について学ぼう」とテーマに、生産牧場見学、厩舎作業体験、北海道静内農業高等学校の出前授業、北海道市場見学、獣医師の仕事などが予定されているという。

 児童が訪問した木村秀則牧場は2011年に創業。創業して11年と歴史は浅いが、主な生産馬には、今年のドバイターフ(G1)と中山記念(G2)、2021年の福島記念(G3)などを制覇したパンサラッサ、2021年の京王杯2歳S(G2)などを制覇したキングエルメス、2020年の七夕賞(G3)、2019年の福島記念(G3)などを制覇したクレッシェンドラヴなどがいる。

 児童を出迎えた木村社長は「牧場では春に子馬が生まれてきます。生まれてくるときはだいたい60kgくらいです。1年たって1歳になると400kgくらいになります。1歳馬はこれから育成牧場へ移動して人が乗って運動をします。私たちの牧場は育成牧場へ移動する前までのところで、生産牧場と呼ばれています。競馬場から戻ってきた馬に種付けをして子どもを産ませて育てるところです」と説明。続いて、木村社長は人と馬の歴史、サラブレッドの始まり、競馬の始まりについて話し、生産馬のパンサラッサが出走した今年のドバイターフ(G1)のレース映像を見せた。

 児童は今年生まれた当歳馬や1歳馬を見学。パンサラッサの母ミスペンバリーとも対面した。ミスペンバリーはこの秋、今年産んだ当歳馬との離乳を終えると繁殖生活を引退し、功労馬として余生を送るという。木村社長はミスペンバリーについて「普段はとてもおとなしい性格をしていて、一度教えたことは忘れないひじょうに賢い馬です。今年でお母さんは卒業します。私にとっては、繁殖牝馬とは、良い馬とはなどいろいろなことを教えてくれた馬でした」と話した。

 同行した山手小学校の遠山校長は「地域がら、馬は近くにいますが、牧場へ行く機会はあまりないので、こういう機会を与えて下さって感謝の気持ちでいっぱいです」と児童たちが馬と触れ合う様子に目を細めた。

 木村社長は「みなさんが牧場に来たことによって、少しでも馬が身近な存在になればいいなとおもっています。馬は大きくて怖そうですが、とても人間のことが大好きな動物です。これからも機会があれば馬に会いに行ってください。そして、これを機会に馬のことを好きになってください」と児童に呼び掛けた。