優駿スタリオンステーションにインティがスタッドイン
9月12日、新冠町朝日にある優駿スタリオンステーションに、来年から種牡馬として供用を開始するインティが、元気な姿でスタッドインした。
インティは牡8歳の栗毛。父は日本軽種馬協会が所有したケイムホーム、母がキティ、母の父がノーザンアフリートという血統。浦河町荻伏の山下恭茂氏の生産馬になる。
インティは武田茂男氏の所有馬、栗東の野中賢二厩舎の管理馬として、2017年4月の第2回阪神競馬第5日目第2競走の3歳未勝利戦でデビュー。同年6月、2戦目で後続に7馬身差で初勝利をあげると3戦目も4馬身差で圧勝した。その後、1年弱の休養を挟み翌2018年の復帰戦を4馬身差、復帰2戦目を10馬身の大差で、さらに観月橋Sを5馬身差でいずれも楽勝。重賞初挑戦となった2019年の東海S(G2)では、チュウワウィザード、アスカノロマン、カゼノコ、グレンツェント、メイショウスミトモ、アンジュデジール、モルトベーネといったダート重賞勝ち馬を相手に逃げ切り勝ちを収め、重賞初制覇を飾った。続くフェブラリーS(G1)はスタートから果敢に先手を奪うと、そのまま一人旅でゴールドドリームの追撃をクビ差抑えて優勝。初勝利から飛ぶ鳥を落とす勢いの7連勝でG1初制覇を成し遂げた。
その後も2019年のかしわ記念(Jpn1)2着、2019年、2020年のチャンピオンズC(G1)3着、2021年のかしわ記念(Jpn1)3着と、長期間にわたってダート重賞戦線で活躍。通算成績は23戦7勝2着1回3着4回で総獲得賞金は329,128,000円だった。
スタッドインを見届けた武田ステーブルの寺屋圭一マネージャーは「今までは競走馬としてみていましたが、今日は新しい馬生がはじまると思うと、寂しい気持ちもありますがワクワクする気持ちもあります。やはり、7連勝してG1までいけたときは、まさにイケイケという勢いと、まさかというおもいでしたが、強豪相手に強い勝ち方をしたので最高の喜びでした。ダートでこれだけ走ってくれたので、そこが産駒に伝わってくれたらいいなと思っています。中央でも地方でも、どちらでもコンスタントに走ってくれるのが一番いいですね。それと産駒の中から芝でも走ってくれる馬が出でくれれば。とても柔らかい動きをするのでオーナーも一度は芝を使ってみたいと言ってはいたのですが、ダートでG1まで行ってしまったので。種付料は未定ですが、事務局の優駿さんと相談して皆さんが付けやすいように設定するつもりですので、たくさん付けてくださるようよろしくお願い申し上げます」と話した。