サッポロクラシックCはベルピットが重賞2連勝
2歳ダート日本一へと続くサッポロクラシックカップが8月24日、門別競馬場1700mコースで行われ、2番手でレースを進めた1番人気ベルピットが最後の直線で逃げ込みを図るオーマイグッネスをねじ伏せるようにして先頭ゴールイン。ブリーダーズGジュニアCに続く重賞2連勝で、デビューからの連勝記録を「4」と伸ばした。
7頭立てとやや寂しい頭数になったが、距離が1700mに延長された一昨年は、このレースを勝利したラッキードリームがJBC2歳優駿(Jpn3)を制し、その勢いそのままにホッカイドウ競馬史上6頭目の三冠馬になり、昨年の勝ち馬リコーヴィクターはJBC2歳優駿(Jpn3)3着、東京ダービー3着と現役屈指の実力馬へと成長している。
今年はブリーダーズGジュニアCの上位2頭が再び顔を合わせて、その再戦模様。上位人気を分け合う格好となってスタートが切られた。
スタートは全馬互角だったが、二の脚が早かったのは桑村真明騎手騎乗のベルピット。しかし、中央地方合わせて2000勝へ「あと1」とリーチがかかっている井上俊彦騎手騎乗のオーマイグッネスがこれを制してペースを握る。ブリーダーズGジュニアCの時は快足ポリゴンウェイヴと激しくやりあうような形でハイラップを刻んだが、その天敵がいない今回もペースを落とすことなくレースを引っ張る。同厩舎とはいえ、真っ向勝負を挑む格好だ。
やや離れてベルピット。前走で初勝利を挙げたばかりのアンディジェンが果敢に食らいつく。アタックチャレンジ競走を9馬身差で勝ちあがり「角川厩舎第3の矢」グロリオサは中団をキープ。離れた最後方でマイペースを貫くパレルモまでは約15馬身ほどの縦長の展開となった。
「ベルピットを信じて、この馬が1番強いと思って乗ってこい」と角川調教師に送り出された桑村騎手が動いたのは4角手前。少しずつ前との差を詰めて並びかける。しかし過去2戦はベルピットの軍門に下っているものの「調子はこの馬が1番良かったかもしれない」というオーマイグッネスも簡単には譲らない。馬体を合わせたままで直線へ。
内オーマイグッネス、外ベルピット。激しい攻防は200mほど続いただろうか。「2度あることは3度ある」のか「3度目の正直」か。意地とプライドをかけた争いは、頭差からクビ差、そして半馬身と差が広がったところがゴールだった。
「改めて、強い馬だと思った」と桑村騎手。この日、応援に駆け付けた生産者の古川薫社長は「人気になっていただけにほっとした。まずは無事が1番ですが、このタイトルに恥じないような活躍を期待したい」と安堵の表情を見せた。
レース後、角川調教師は「今回は頭数も少なかったので仕方がないが、先々のことを考えると揉まれるような競馬を経験させたかった」と先を見据えたようなコメントで、その将来性を語った。今年もまたホッカイドウ競馬の2歳世代は強そうだ。