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ノースクイーンCはネーロルチェンテが勝利

  • 2022年07月08日
  • 牝馬ながらに520キロの馬体は迫力十分
    牝馬ながらに520キロの馬体は迫力十分
  • 残り200mで早くも先頭に(左から3頭目)
    残り200mで早くも先頭に(左から3頭目)
  • 堂々と抜け出して重賞2勝目
    堂々と抜け出して重賞2勝目
  • 石川騎手は今季4つめのタイトルとなった
    石川騎手は今季4つめのタイトルとなった
  • 会心の勝利に表情には充実感が漂っていた
    会心の勝利に表情には充実感が漂っていた
  • 馬から向かって左から2人目が中野富夫さん、その左が将大代表
    馬から向かって左から2人目が中野富夫さん、その左が将大代表

 グランダム・ジャパン2022古馬シーズン第3戦の第21回ノースクイーンカップが7月7日、門別競馬場で行われ、日高町のナカノファーム生産で3番人気のネーロルチェンテ が、強気の先行策からゴール前で逃げ粘るライバルを競り落として1分55秒9(良)で先頭ゴールイン。通算成績を30戦9勝2着5回3着2回としている。

 昨年はハナ差2着に泣いたレースの雪辱戦。「調教の時から調子は良いと感じていたので、砂だけは被らないように」と手綱を取った石川騎手。自然体で挑んだ1戦は「ペースも落ち着いていつでも抜け出せる」と十分な手応えのまま絶好位を進み、最後は「前を行く馬はいつでも交わせると思ったので、後ろの馬を警戒しながら」と楽に抜け出して1馬身差。昨年のブリーダーズゴールドカップで地方競馬最先着(5着)の実力を見せつけた。

 日高町の庫富に位置するナカノファームは、1991年の有馬記念(G1)で日本中をあっと言わせたダイユウサクや1985年のきさらぎ賞(G3)優勝イブキカーネルなどを送り出した優駿牧場で場長を務めていた中野富夫さんが同牧場解散後の1997年に設立した牧場だ。現在は米国カリフォルニア州で弁護士資格を取得という経歴を持つ2代目当主の中野将大さん、先代の富夫さん、そしてベテランスタッフらが丈夫で強い馬づくりを目指している。

 門別競馬場で富夫さんらとレースを観戦していた中野将大さんは愛馬の快勝に「大切にしている牝系なので嬉しい」と白い歯を見せた。

 ネーロルチェンテは父ベルシャザール、母アデュラリア、その父クロフネという血統。 この馬の誕生秘話は、七夕賞(G3)3着トライトンの半妹で至宝ノーザンテーストを父に持つ3代母シクレノンビオスをナカノファームに迎え入れたことからスタートする。当時、中野さんが配合相手に選んだのは種牡馬生活2年目を迎えたばかりのフジキセキ。そうして生まれたクロッサンドラのデビュー戦は3着アスペンリーフ(桜花賞馬レジネッタの母)に7馬身差、5着ハタノプリエ(ジャパンダートダービー(Jpn1)優勝ハタノヴァンクールの母)に20馬身以上の差をつける衝撃的なものだった。その後、6歳まで現役を続けたクロッサンドラは準オープン特別など5勝をあげ、繁殖牝馬としてステイドリーム(JRA4勝)ノースクイーンカップやブリーダーズゴールドカップにも出走したレインボーデイズ、そしてネーロルチェンテの母アデュラリア(JRA4勝)などをナカノファームに残してくれた。

 レース後のインタビューで石川騎手はブリーダーズゴールドカップへの挑戦を口にした。昨年は、のちに米国BCディスタフ(G1)を勝つことになるマルシュロレーヌらJRA勢の引き立て役に回ってしまったが、その経験から、その後は6戦して3勝2着1回。エースと挑む1戦。このファミリーに大きな勲章がもたらされるか、に注目だ。