馬産地ニュース

三石で第64回軽種馬1歳馬育成管理品評会

  • 2022年06月15日
  • 3年ぶりに開催された三石軽種馬1歳馬育成管理品評会
    3年ぶりに開催された三石軽種馬1歳馬育成管理品評会
  • 牡の部の最優秀賞はシャイニンオーラの2021(三石軽種馬生産振興会写真提供)
    牡の部の最優秀賞はシャイニンオーラの2021(三石軽種馬生産振興会写真提供)
  • 牝の部の最優秀賞はセラフィーヌの2021(三石軽種馬生産振興会写真提供)
    牝の部の最優秀賞はセラフィーヌの2021(三石軽種馬生産振興会写真提供)
  • 表彰を受けた関係者らとの記念撮影
    表彰を受けた関係者らとの記念撮影
  • 入賞者へ贈呈された豪華賞品の数々
    入賞者へ贈呈された豪華賞品の数々

 6月7日、みついし農業協同組合(JAみついし、澤田祐喜代表理事組合長)と三石軽種馬生産振興会(平野謙二会長)は、第64回三石軽種馬1歳馬育成管理品評会を開催した。

 品評会は育成管理技術の向上と会員相互の親睦を図ることが目的。日本中央競馬会(JRA)、日本軽種馬協会(JBBA)、日高軽種馬農業協同組合(HBA)、新ひだか町が後援し、(株)レックス、(株)ジェイエス、(株)優駿、(株)サラブレッド・ブリーダーズ・クラブ、ダーレー・ジャパン(株)ノミネーションオフィス、社台スタリオンステーションといったスタリオンや地元の軽種馬関連企業が協賛した。

 昨年、一昨年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で中止を余儀なくされたが、今年3年ぶりに再開。再開にあたり出陳馬はこれまでの24頭から18頭に減らし、参加人数も限定するなどの感染対策が取られた。

 当日は振興会会員、JRA、JBBA、HBA、北海道日高振興局、新ひだか町の職員らが出席。乗用車で各出陳牧場を巡回した。

 審査員はJRA日高育成牧場石丸睦樹場長とJBBA静内種馬場遊佐繁基場長が担当。出陳馬の馬体や成長過程、歩様、馴致、手入れ、管理状態、曳き方、見せ方、環境整備など、細部にわたって厳しい目を光らせた。

 厳正かつ公正な審査の結果、最優秀賞はサラブレッド牡の部がシャイニンオーラの2021、サラブレッド牝の部がセラフィーヌの2021に決定。ほかにも、優秀賞、優良賞、ベストターンドアウト賞、みんなが選んだ馬大賞、団体賞も選出された。受賞者にはJAみついし、JRA、JBBA、振興会などから賞状やトロフィーのほか、三石のブレンド米として有名なトキノミノル、三石のブランド豚である健酵豚を使用したキーマカレー、三石のブランド牛として全国的に知られるみついし牛、日高の昆布のなかでも品質が良いとされる三石昆布といった地元の特産品も贈られた。

 JAみついし大会議室で行われた表彰で三石家畜品協会会長でもあるJAみついし澤田代表理事組合長は「本日は、3年ぶりに開催されました、伝統ある三石軽種馬1歳馬育成管理品評会が成功裏に開催されましたことに際し、主催者を代表して心より御礼申し上げます。
 さて、軽種馬振興会のみなさまにおかれましては、日頃より当組合運営の協力とご理解に対し、改めまして厚く御礼申し上げます。また、この品評会の開催にあたっては、季節柄、なにかとご多忙にもかかわらず、本日ご参加いただいたJRA日高育成牧場の石丸場長様、日本軽種馬協会静内種馬場の遊佐場長様をはじめ、多くのみなさまのご支援とご協力の賜物であり、改めて感謝を申し上げます。
 この春の競馬に目を向けますと、NHKマイルC(G1)でケイアイファーム様生産のダノンスコーピオンが優勝し、同じ新ひだか町の生産馬タイトルホルダーが天皇賞(春)(G1)に優勝するなど、うれしいニュースがございました。新型コロナも落ち着きを見せ始めるなか、各競馬場にはたくさんのファンが詰めかけ、馬券の売り上げも好調と聞いております。来月からセレクションセール、サマーセールと、主要なせりが続々と開催されていきます。暗いニュースが多い昨今ですが、この品評会を皮切りに、三石産馬の活躍や活況なせり販売など、明るいニュースを生産者のみなさまより届けていただければとおもいます。最後に、このような品評会の継続を力に、三石軽種馬生産振興会がますます発展することを願うとともに、関係各位のますますのご多幸をお祈り申し上げます」と主催者を代表してあいさつした。

 最後に審査員を代表して石丸場長は「3年ぶりに三石の品評会が開催されたということで、誠におめでたくおもいます。わたし自身も品評会に参加させていただいたのは7年ぶりということになります。どのようになっているのかなと大変興味深く参加させていただきました。前のときはバスに乗って巡回していたのであまり感じなかったのですが、今回は車での移動でしたので、みなさまいろいろな段取りをされて品評会を開催されているのだなと改めて感心いたしました。今日は馬の審査をさせていただきましたが、馬の成長面、それから、馬の形、脚元、コンフォメーション、馬の手入れや蹄の管理、引き馬の仕方、展示の仕方、展示の場所なども含めまして、総合的に審査させていただきました。ほんとうに甲乙つけがたく、なかなか拮抗していました。
 そのなかでも手入れや展示の仕方が良かった方に点数を多めに加算して評価しました。三石の地区の方々におかれましては、ひじょうにまとまりが良くて、ひじょうに前向きにいろいろなことに取り組んでいらっしゃると感じておりました。品評会の出陳馬はこれから多くがせりに上場されるのでしょうけれども、ひじょうにレベルが高く、以前と比べても全体的なレベルが上がっていると感じました。こういった努力の積み重ねが、せりでも良い成果を上げられるとおもいますし、競走馬としても活躍するような取り組みをしていらっしゃると感じました。今日はたいへん楽しく、気持ちよく馬を見せていただきましてありがとうございました」と講評した。

 審査結果は下記の通り(敬称略)。

〇サラブレッド牡の部
 最優秀賞:シャイニンオーラの2021(父エピファネイア) 
 生産者:下屋敷牧場
 優秀賞:セイクリッドフレイム2021(父バトルプラン) 
 生産者:平野牧場
 優良賞:バーミスキャットの2021(父ビッグアーサー) 
 生産者:土田農場
 ベストターンドアウト賞:シャイニンオーラの2021(父エピ
            ファネイア) 
 生産者:下屋敷牧場

〇サラブレッド牝の部
 最優秀賞:セラフィーヌの2021(父ルーラーシップ) 
 生産者:山際牧場
 優秀賞:ローズシュクレ2021(父ミッキーアイル) 
 生産者:折手牧場
 優良賞:フォトジェニック2021(父リアルスティール) 
 生産者:築紫洋
 ベストターンドアウト賞:ローズシュクレ2021(父ミッキー
            アイル) 
 生産者:折手牧場

〇みんなが選んだ馬大賞
 ローズシュクレ2021(父ミッキーアイル) 
 生産者:折手牧場
 ミルクトーレルの2021(父スクリーンヒーロー) 
 生産者:山際牧場

〇団体の部(最優秀賞5点・優秀賞3点・優良賞2点)
 総合優勝:富沢支部(10点)
 第2位:本桐支部(6点)
 第3位:歌笛支部(4点)