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ヒダカソウカップはクーファアチャラが重賞初勝利

  • 2022年05月30日
  • 最内粘るクーファアチャラを追いかける後続勢
    最内粘るクーファアチャラを追いかける後続勢
  • 1馬身差でクーファアチャラが初重賞制覇
    1馬身差でクーファアチャラが初重賞制覇
  • スタッフとガッチリ握手を交わす落合騎手
    スタッフとガッチリ握手を交わす落合騎手
  • 笑顔の口取り写真
    笑顔の口取り写真
  • 降雨のためスタンド内で行われた表彰式
    降雨のためスタンド内で行われた表彰式

 ホッカイドウ競馬では5月19日、牝馬による重賞レースAIR DO賞第8回ヒダカソウカップ(H2)【マジェスティックウォリアー賞】が門別競馬場内回り1600mで行われた。8月の交流重賞ブリーダーズゴールドカップ(Jpn3)を目指す重要なステップレースは、4歳から9歳までの牝馬たち11頭によって争われた。

 3.0倍の1番人気は今季初戦の条件戦を鮮やかに勝ちきったネーロルチェンテ。2歳時ブロッサムC以来の重賞勝利を勝ち取りたいところだ。2番人気はバブルガムダンサーで4.4倍。こちらも2歳の栄冠賞以降重賞に手が届いていないが、初戦の条件戦を快勝。徐々に調子を上げて来ていた。5.6倍の3番人気は今季南関東から移籍してきた4歳馬ディアリッキー。東京2歳優駿牝馬3着の実績もあり、ホッカイドウ競馬で新たなスタートを切る。

 レースはスタンド前からの発走。横一線からハナを主張したのはスピード馬スティールティアラ。次いでJRAから転入初戦となるクーファアチャラ、その直後にバブルガムダンサー、ディアリッキーらが続き、人気のネーロルチェンテは中団に進路を取った。3コーナー手前、二番手を進んでいたクーファアチャラが追い出しを開始、先頭へ躍り出る。スティールティアラは失速、好位を追走していたクレモナ、ネーロルチェンテらが先に抜け出したクーファアチャラを追いかける。しかし、直線に入ってもクーファアチャラの脚色は衰えず、後続との差をキープしたまま重賞初勝利のゴールに飛び込んだ。勝ち時計は1分43秒9(曇・稍重)1馬身差の2着は7番人気のアトムアストレア、1馬身1/2差の3着には9番人気のクレモナが入線し、波乱の結果となった。

 ホッカイドウ競馬移籍初戦で重賞初制覇となったクーファアチャラ。コンビを組んだ落合玄太騎手は今季重賞初勝利。「中央のレース振りからも良い先行力を持っていると思っていましたし、普段調教で乗っていても素直で反応が良く、いいレースが出来そうだと期待していました。スタートしてスッと前行ってくれ、折り合いも付いて、最後前の馬を交わした後もしっかり走り切ってくれました」と振り返った。

 管理する田中淳司調教師は「上手くいきましたね、嬉しいです」と声を弾ませた。「3か月前に牧場に入り、入厩してから1か月くらい。中央では1700〜1800mまでこなしていましたし、時計を持ってる馬なので、ジョッキーには周りに合わせず積極的に行けと指示していました。この距離は合っていそうですね」。

 クーファアチャラは父トランセンド、母クーファナイン、母の父ゼンノロブロイという血統の5歳牝馬で、生産は新冠町の(有)川島牧場。 本馬は3歳春の未勝利戦(ダ1800m)でデビュー勝ちを収め、4戦目で2勝目をあげたものの、その後低迷。昨年12月のレースを最後に中央登録を抹消し、新天地を求めて北海道へ戻って来た。通算成績は9戦3勝、次走は7月7日、ダ1800mのノースクイーンカップを予定している。