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ビッグレッドファームで2022種牡馬展示会

  • 2022年02月16日
  • 新種牡馬ベンバトルは528㎏という好馬体
    新種牡馬ベンバトルは528㎏という好馬体
  • 供用2年目のウインブライト
    供用2年目のウインブライト
  • クラシックサイアーとなったゴールドシップ
    クラシックサイアーとなったゴールドシップ

 2月11日、新冠町明和にあるビッグレッドファームは、2022種牡馬展示会を開催した。

 この日は好天で祝日だったこともあり、朝早くから多くの牧場関係者が来場。来場者は手指の消毒、マスク着用などの新型コロナウイルス感染拡大防止対策を講じて6頭の種牡馬をじっくりと観察した。

 最初に展示されたダノンバラードは14歳。初年度産駒は6歳になるが、日本で再供用を開始した時の最初の産駒が今年2歳となりデビューを迎える。産駒数は少ないながらも、すでにロードブレス、ダノンレジーナ、ウィンターフェル、ナイママなどが活躍。今年デビューの2歳は66頭が血統登録されており、事務局は「産駒数が大幅に増えていることから、改めてダノンバラード産駒が競馬を賑わせてくれる存在になることでしょう」と説明した。

 2頭目は今年22歳になったロージズインメイ。ドリームバレンチノなど重賞ウイナーを8頭も送り出している実績ある種牡馬だ。また、ブルードメアサイアーとしても昨年のオークス馬ユーバーレーベン、マイネルファンロン、マイネルグリットなどを送り出しており、今後はブルードメアサイアーとしての活躍が増えていくことが予想されている。種牡馬生活も晩年を迎え徐々に種付頭数は減っているが「体調は良好で種付けが上手で受胎率も落ち込んではいません」(事務局)との説明があった。

 3頭目の展示は昨年、最初のJRA2歳重賞競走である函館2歳S(G3)の優勝馬ナムラリコリスを送り出したジョーカプチーノ。産駒について「芝ダート問わず、JRAの勝利の90%以上がマイル以下のレース。芝ダートを問わない圧倒的なパワーとスピードで先行し、そのまま押し切る競馬がジョーカプチーノ産駒の特徴であり、魅力のひとつです」と事務局は説明した。

 4頭目は種牡馬生活7シーズン目を迎えたゴールドシップが登場。昨年はユーバーレーベンがオークス(G1)に勝利し、期待通りにクラシックサイアーの仲間入りをした。事務局は「奥手の印象を持たれているかもしれませんが、産駒成績から2歳重賞でも活躍できるポテンシャルを持ち合わせていることを御承知おきください。仕上がりが早く、2歳戦から高いレベルで活躍でき、芝中長距離の適性が非常に高いことから、ゴールドシップは3歳クラシック戦線への夢が抱ける貴重な種牡馬」。ファンの多さは相変わらずで、展示中はカメラのシャッター音が響きわたった。

 5頭目は供用2年目のウインブライトを展示。供用初年度は種付頭数が93頭、受胎率は87%と非常に高い数字を残したという。現役時代は香港の国際レースに3度挑み2勝2着1回のパーフェクト連対。父ステイゴールド同様、香港で活躍した。事務局は現役時代の競走成績を詳しく振り返り「ステイゴールド同様に柔軟で良質な筋肉に恵まれ、芝の1800mから2000mで良績をあげたように、スピードとスタミナをバランスよく併せ持ち、競走成績が示す通り、成長力も兼ね備えた競走馬でした」と説明した。

 最後の6頭目は満を持して新種牡馬のベンバトルが展示された。ドバイ、オーストラリア、ドイツと世界を股にかけてG1を3勝したトップホースとなる。父は欧州トップサイアーとして君臨するドバウィ。事務局は主戦騎手だったオイシン・マーフィー騎手の「ベンバトルは長い間、現役を続けられた信じられないくらいタフな馬です。私は彼に乗ってG1を2勝しました。とても勇敢で最高レーティング125。私が今までに騎乗した中で最高の馬の一頭です」というコメントを紹介。さらに「芝ダート問わず早い時計の決着を得意とした一流の競走馬。それは日本競馬と非常に好相性である可能性が高く、これらの特徴は産駒に伝わるものと期待しています」と説明した。