イーストスタッドで種牡馬展示会
馬産地では今年も種牡馬展示会がスタート。2月7日、浦河町のイーストスタッドから始まった。
2月に入って北海道は札幌市周辺で記録的大雪に見舞われた。日高地方の雪は例年より多いものの、札幌市に比べると少なく、展示会当日は晴天に恵まれた。風もなく、曇りだった昨年以上に展示会日和となった。
午前11時の展示開始に合わせて来場者が増え、臨時駐車場は一杯となった。はじめにイーストスタッドの谷川貴英代表が挨拶し、新種牡馬、新入厩馬の順に21頭が展示となった。新型コロナウィルス感染対策として、入場エリアでは消毒を行い、現場にいる全員がマスクを着用した。
今年の新種牡馬はフランスG1馬ヴァンゴッホ、JBCスプリント(Jpn1)の覇者サブノジュニア、ダート重賞馬サンライズソアで、この3頭は時間をかけてじっくり紹介となった。3頭とも活気十分で体調の良さをうかがえた。目当てとしている来場者が多く、熱心に写真や動画を撮影する生産者の姿があった。新入厩馬ロジャーバローズは種牡馬3シーズン目で浦河に移動。環境にも慣れつつある様子で、元気いっぱいに周回した。
その後はイーストスタッドの輸入種牡馬として実績を残すダンカークやマジェスティックウォリアー、今年デビューする初年度産駒の動きが評判のインカンテーションらが展示となった。多い時間帯は約200人が見学し、予定通り約1時間で終了となった。
新種牡馬サブノジュニアの生産者で、展示会に来場した藤沢牧場の藤沢亮輔代表は、「サブノジュニアの引退式では大勢のファンにご覧いただき、嬉しかったです。まだ引退したばかりですから、これから種牡馬らしい姿になってくるでしょう。現役時代はメンコを着用して走っていたので、久々に素顔を見られました。大井の生え抜きで、ダート1200mのスペシャリストになりましたから、産駒でもそのカテゴリーで頂点を…という気持ちです」と、生産馬の門出を見守った。藤沢牧場では預託、自己所有の繁殖牝馬で種付けを予定しているという。
展示会を終えてイーストスタッドの谷川代表は、「今年もコロナ対策をしながらの開催でしたが、無事に種牡馬たちをご覧いただきました。最初に展示したヴァンゴッホは、イーストスタッドの将来を見据え、選びに選んで、交渉も難航しながら導入できた馬です。馬体、血統素晴らしく、日本への適性も高いと考えています。サブノジュニアは優れたスピードの持ち主で、サウスヴィグラスの後継種牡馬としても楽しみです。ダート系種牡馬の需要が高い今、サンライズソアも時代に合った種牡馬として期待が膨らみます。新入厩馬ロジャーバローズは母系も優れていますし、レコードで日本ダービー(G1)を勝った馬ですからね。相当なスピードと持続力があると思います。それぞれの種牡馬たちとともに馬産地、競馬界を盛り上げていきたいです」と、振り返った。