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キセキがブリーダーズ・スタリオン・ステーションでスタッドイン

  • 2022年01月25日
  • スタッドインしたキセキ
    スタッドインしたキセキ
  • 雪が降るなか、終始落ち着いた様子で到着した
    雪が降るなか、終始落ち着いた様子で到着した
  • ルーラーシップの後継として期待が大きい
    ルーラーシップの後継として期待が大きい

 1月7日午前8時頃、日高町富川東にあるブリーダーズ・スタリオン・ステーションに、本年から種牡馬として新たに供用されるキセキがスタッドインした。

 明けて8歳になったキセキは、父がルーラーシップ、母がブリッツフィナーレ、母の父がディープインパクトという牡の黒鹿毛。日高町福満にある下河辺牧場の生産馬で、母の半姉は2004年のオークス(G1)、京阪杯(G3)、クイーンC(G3)、2005年のマーメイドS(G3)などを制覇したダイワエルシエーロ、母の半兄は2006年の京都金杯(G3)、2005年のアーリントンC(G3)などを制覇したビッグプラネット、母の全弟は2018年の中京記念(G3)をレコードで制覇したグレーターロンドン、祖母は1997年のファンタジーS(G3)に勝ち1998年の桜花賞(G1)2着のロンドンブリッジという血統になる。

 キセキは現役時代、石川達絵氏の所有馬、栗東の角居勝彦厩舎、中竹和也厩舎、辻野泰之厩舎の管理馬として競走生活を送り、33戦4勝2着6回3着6回。国内総賞金は701,403,000円になる。

 キセキは2016年12月のメイクデビュー阪神で新馬勝ち。2017年の毎日杯(G3)で3着後に休養。夏に2連勝して臨んだ神戸新聞杯(G2)で2着になり菊花賞(G1)へ駒を進めた。その菊花賞(G1)は不良馬場のなか、一番人気に応え優勝。初重賞をG1制覇で飾った。

 その後は古馬の長中距離芝G1戦線で活躍。2018年のジャパンC(G1)はアーモンドアイの2着、2019年大阪杯(G1)はアルアインの2着で宝塚記念(G1)はリスグラシューの2着、2020年の宝塚記念(G1)はクロノジェネシスの2着など、G1の舞台では欠かせない存在として印象に残るパフォーマンスを披露した。

 1月5日に辻野厩舎を出発したキセキは、福島県のテンコートレーニングセンターを経由して、6日に八戸港から苫小牧港へフェリーで移動。新天地への到着は、雪が降るあいにくの天候になったが、多くの牧場関係者や報道陣が出迎えた。

 事務局の(株)サラブレッド・ブリーダーズ・クラブは「長旅の疲れも見せず、環境の変化にも動じない落ち着いた状態での種牡馬入りになりました。今回、縁があって、名種牡馬ルーラーシップの代表産駒で菊花賞(G1)というクラシックレースを勝っているキセキを導入することができて、うれしくおもいます。おかげさまでシンジケートは即日満口で、配合申し込みのほうもたくさんの問い合わせをいただいております。これから2月から始まる種付けシーズンへ向けしっかり準備をしていきます」と話した。

 2022年度の種付料は、受胎条件80万円、出生条件120万円になっている。