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セイウンコウセイがアロースタッドにスタッドイン

  • 2022年01月25日
  • スタッドインしたセイウンコウセイ
    スタッドインしたセイウンコウセイ
  • 元気な姿でアロースタッドに到着した
    元気な姿でアロースタッドに到着した
  • 種付料は受胎条件50万円に設定された
    種付料は受胎条件50万円に設定された

 1月6日午前9時30分過ぎ、新ひだか町静内田原にあるアロースタッドに、本年から種牡馬生活を送るセイウンコウセイがスタッドインした。

 年が明けて9歳になったセイウンコウセイは、父がアドマイヤムーン、母がオブザーヴァント、母の父がカポーテという栗毛の牡馬。新ひだか町東静内にある桜井牧場の生産馬で、2014年のセレクトセール1歳セッションにおいて、西山茂行氏に14,040,000円(税込)で購買された市場取引馬になる。

 セイウンコウセイは現役時代、西山茂行氏の所有馬、美浦の上原博之厩舎の管理馬として、2015年6月にデビュー。明け3歳、7戦目となったダート1200mの未勝利戦で初勝利をあげた。以降は芝の短距離戦で頭角を現し、2017年の高松宮記念(G1)で、レッツゴードンキ、レッドファルクス、スノードラゴンらを相手に優勝。初重賞をG1制覇で飾った。

 その後は2018年の函館スプリントS(G3)を制覇。2019年の高松宮記念(G1)で2着、8歳になった昨年はキーンランドC(G3)3着と、芝短距離重賞戦線で活躍を続け、通算42戦7勝2着7回3着2回という成績を残した。

 種牡馬入りを出迎えた西山牧場の鉛口恭司厩舎長は「無事に競走生活を終えてうれしくおもいます。最後のレースになった阪神C(G2)でも一線級と互角の戦いを演じて、8歳までやれたとおもいます。G1タイトルは高松宮記念(G1)だけですが、昨年もキーンランドC(G3)で3着になるなど頑張ってくれて、ここに種牡馬として戻ってきてくれた姿を見て感激しています。丈夫でスピードがある特徴を産駒に伝えてほしいですね。牧場でも10頭ほどの交配を予定しています。リーチザクラウンのときもそうでしたが、お付き合いのあるところには声をかけて種付けをしていただき、生まれた子どもは全部見にいくつもりです。良い馬がいたら譲っていただくというスタンスでやっていこうとおもっていますので、みなさん、よろしくお願いいたします。牧場のスタッフもセイウンコウセイの子どもを手掛けることを楽しみにしています」と話した。

 愛馬の種牡馬入りに生産者の桜井秋雄さんは「丈夫で長く頑張ってくれて、こうして無事に到着してくれてうれしくおもいます。セイウンコウセイを見るのは2017年の高松宮記念(G1)以来で、その時に初めて西山オーナーともお会いして、一緒に表彰台に立ったのは良い思い出です。本当に良いオーナーに恵まれました。この馬の丈夫でビュッっと行くスピードが産駒に伝われば」と目頭を熱くした。

 事務局の(株)ジェイエスは「セイウンコウセイの母は弊社を通じて桜井さんにご購買いただいた繁殖ということで、その子どもを種牡馬として預からせていただくというのは、とても感慨深いものがあります。最後の最後まで頑張ってくれました。このあとは試験種付けをして、2月の展示会に備えていきます」と話した。

 2022年度の種付料は受胎条件で50万円になっている。