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フィレンツェファイアがアロースタッドにスタッドイン

  • 2021年12月27日
  • スタッドインしたフィレンツェファイア
    スタッドインしたフィレンツェファイア
  • 元気な姿でアロースタッドに到着した
    元気な姿でアロースタッドに到着した
  • 米トップスプリンターのベールを脱いだ
    米トップスプリンターのベールを脱いだ

 12月14日午前、新ひだか町静内田原にあるアロースタッドに、来年から種牡馬として新たに供用を開始するフィレンツェファイアがスタッドインした。

 スタッドインにはシンジケートの矢野亨憲会長、事務局(株)ジェイエスの服部健太郎代表取締役や職員、アロースタッドの松木優場長やスタッフなどが出迎え。期待の新種牡馬のコンフォメーションや歩様に熱いまなざしを向けた。

 フィレンツェファイアは牡6歳の鹿毛。父はポセイドンズウォリアー、母はマイエブリーウィッシュ、母の父はラングフールという米国産馬で、一族にはプリークネスS(G1)優勝馬シャックルフォード、アラバマS(G1)優勝馬レディジョアン、京成杯(G3)優勝馬エーピージェット、英2000ギニー(G1)優勝馬ノウンファクト、大種牡馬ゴーンウェスト、NHKマイルC(G1)優勝馬タイキフォーチュン、高松宮記念(G1)優勝馬セイウンコウセイなどがいる。

 フィレンツェファイアの競走成績は38戦14勝2着7回3着3回。2歳6月にデビューすると、2戦目のサンフォードS(G3)で重賞初制覇。2歳G1の登竜門とされる米シャンペインS(G1)でG1初制覇を果たした。以降も2020年、2021年のトルーノースS(G2)、2020年のヴォスバーグS(G2)などに優勝。2歳から6歳まで一度も故障することなく常にトップクラスのパフォーマンスを披露し、一流スプリンターとして活躍した。

 矢野会長は「ラストランとなったBCスプリント(G1)の後にケンタッキーでも1回見てきたのですが、思った通りのイメージで日本にきてくれました。2歳から5年連続でステークスを勝利して、2歳のときはシャンペインS(G1)で後のG1馬を負かしていますし、その後も怪我無く毎年走って38戦、重賞含めて14勝とたいへんタフな馬でありました。常にどの世代とぶつかっても同じように闘い続け、世代を問わず一流であり続けたというのは素晴らしいとおもっています。けっこう長いスパンで動向を見守っていたのですが、曽祖母がウィズエヴリーウィッシュといって、ゴーンウェストなどがいる素晴らしい母系ですし、一代またいでいますがスパイツタウンの血を日本に導入したいという気持ちもあったので、注目していました。競馬が上手な馬でスピードもありますし、前に行っても後ろから行ってもいいですし、ひじょうにポテンシャルは高いとおもっています。昨今、日本の市場を見ていると、短距離馬、ダート馬への需要が増えていると感じています。産駒はダートが主流になると思いますが、生産者、馬主様、双方に愛されるような種牡馬になってほしいです」と話した。

 来年の種付料は受胎条件150万円(フリーリターン特約付)。配合申し込みは順調に集まっているという。