馬産地ニュース

ひだかうまキッズ探検隊がビッグレッドファームを見学

  • 2021年12月02日
  • ゴールドシップとの記念撮影
    ゴールドシップとの記念撮影
  • アルママをモデルにしたトレッドミルの実演
    アルママをモデルにしたトレッドミルの実演
  • 坂路調教を見学
    坂路調教を見学
  • 19日にスタッドインしたばかりのベンバトル
    19日にスタッドインしたばかりのベンバトル

 11月20日、新ひだか町静内御幸町にある一般社団法人umanowaが主宰する「ひだかうまキッズ探検隊2021」は、新冠町明和にあるビッグレッドファームを見学した。

 ひだかうまキッズ探検隊は日高を代表する馬産地である新ひだか町の小学校に通う子供たちに、日高管内の馬に関係する場所へ行き、馬の文化や歴史、軽種馬生産の仕事について理解を深めてもらおうというもの。今年は7月17日のライディングヒルズ静内、7月22日の岡田スタッド見学、10月2日の矢野牧場見学、10月17日の種馬場見学、10月30日の北海道静内農業高等学校体験入学、11月3日の門別競馬場、11月13日のイノウエ・ホース・クリニックに続き8回目。ビッグレッドファームを見学するのは、今年で5年目を迎えたひだかうまキッズ探検隊の活動では初めてになる。

 「ビッグレッドファームを探検!」と題した今回は17人のキッズが参加。貸し切りバスで到着したキッズたちをビッグレッドファームの蛯名聡マネージャーや長田基洋場長をはじめとしたスタッフが出迎えた。

 探検隊は最初にウォーキングマシンやトレッドミルを見学。トレッドミルでは2012年のヴィクトリアマイル(G1)を制覇したホエールキャプチャの初仔になるアルママがモデルを務めて、常歩、速歩、駈歩をやって見せた。

 続いて探検隊は1100mの屋根付き坂路コースへ移動し坂路調教を見学。坂路コースに入って2日目という1歳馬の走りを目に焼き付けた。長田場長は「お馬さんは生まれてから苦しいことばかり続きます。生まれたばかりのときは病気にかかりやすいので注意しながら育てます。そのあと1か月くらいするとビッグレッドファームでは夜間放牧をします。真っ暗の中で長時間動き回っています。それから5か月くらいたつとお母さんとの別れがあります。春になってからはクラス替えをして過ごします。そして8月には初めて人を乗せるという試練が待っています。基本的に馬が安らぐときはありません。人を乗せてからは毎日、この坂路やウォーキングマシン、トレッドミルを使って運動を続けます。そのあと、6か月くらいしてから競馬場へ送り出します。
 お馬さんは競走馬になってからがほんとうに大変です。競馬に勝たないと生き残っていけません。競馬で走るために生産されて、勝ち残るために自分のすべてをかけて生きていきます。女の子であればお母さんとして牧場に戻ってくることがありますが、男の子は種馬にならなければ終わりです。馬にとって競馬で走ることは一番大変なことですけれど、一番光る場所でもあります。そういう馬の一生懸命さを感じながら競馬を見ると、牧場でやっていることがわかるとおもいます」と説明した。

 さらに探検隊はスタリオン厩舎へ移り、19日にスタッドインしたばかりの新種牡馬ベンバトルと対面。報道陣にお披露目され立ち写真を撮影されるところを遠巻きにスケッチした。

 スタリオン厩舎ではほかにも、ゴールドシップやウインブライトも披露。ゴールドシップとの記念撮影ではキッズも探検隊の運営スタッフも笑顔がはじけた。